いまだに私に一番強い印象を残しているのは黒田博樹である。
日本では戻って来た時も含めて13年間で124勝105敗で、防御率が3.55、WHIPが1.25と、まあ優秀な投手と言うぐらいになる。
それがメジャーリーグでは打線が強力になったにも拘わらず、7年間で1319回投げて79勝79敗で、防御率が3.45、WHIPが1.17と、1000イニング超え投手の中ではかなり優秀な部類に入る。
十分通用したからこそ、最後まで20億円を超える年棒が提示されている。
速球の平均が92mph(約148km/h)、最速が98mph(約158km/h)であるから、マー君こと田中将大と殆んど変わらない。
と言うか、安定性はともかく、メジャーリーグに行く前に158km/hぐらい出ていたのは観ているし、160km/h出たと言う話もある。
その地味さ、渋さ故、我が国ではあまり話題に出されないが、向こうでの評価は高い投手である。
地味さ故つい見過ごされ黒田かな
渋さ故つい見過ごされ黒田かな
抜かしてはいけないのは勿論、パイオニア的存在の野茂英雄である。
日本では5年間投げて78勝46敗で、防御率が3.15、WHIPが1.32と、確り勝っているが、粗さがあったことは窺える。
メジャーリーグでは12年間で1976回3分の1投げて123勝109敗で、防御率が4.24、WHIPが1.35と、勝ち星以外は黒田博樹に比べると大分落ちる。
時折凄いピッチングを魅せたが、粗さはずっと残っていたし、打たれている場面も結構あった。
野茂英雄印象付けて勝って魅せ
野茂英雄個性豊かに勝って魅せ
後の世代を観ておこう。
岩隈久志は日本で11年間投げて107勝69敗で、防御率が3.25、WHIPが1.20と、意外と粗さが残っていたように思われる。
メジャーリーグでは6年間で883回3分の2投げて63勝39敗で、防御率が3.42、WHIPが1.14と、黒田博樹を上回る安定性を示している。
速球の平均が90mph(約145km/h)、最速が95mph(約153km/h)ぐらいであるから、速さが多少劣る分、巧さで補っている。
岩隈や速さ補う巧さあり
ダルビッシュ有は日本で7年間投げて93勝38敗で、防御率が1.99、WHIPが0.98と飛び抜けていた。
メジャーリーグでは6年間で872回3分の1投げて57勝45敗で、防御率が3.49、WHIPが1.19と、内容的には黒田博樹を少しずつ下回っている。
波があり、ある程度高い時の評価で高額契約を勝ち取った為、今マスコミに責められ易い!?
ダルビッシュ鎧纏って重くなり
マー君こと田中将大は日本で7年間投げて99勝35敗で、防御率が2.30、WHIPが1.11と、内容的にはダルビッシュ有に多少劣ったかも知れないが、勝てる投手であった。
メジャーリーグでは5年間で824回3分の1投げて64勝34敗で、防御率が3.59、WHIPが1.10と、やはり勝てる投手である。
それに制球の好さがWHIPに表れている!?
マー君や巧さ生かして勝って魅せ
ともかく、こうして見て来ても、黒田博樹が極端と言えるほど無視されるのがちょっと変!?