sanso114の日記

日々気になったことを気楽に書き留めています。

熟年ブロガー哀歌(5)・・・R2.4.8①

その5 その後、指定された実験を見事成功させ、ホワイトホールからの帰還で若返って無事帰還した大林盛夫は、約束通りに地球に返された。 「嗚呼、漸く帰って来ることが出来たなあ・・・。今日は一体何年の何月何日だろう?」 地元の乗換駅である生駒駅でスポ…

ロボットだって生きている!?・・・R2.4.7②

22世紀も半ばを過ぎた頃、人間は純粋な科学だけでは理解出来ない存在を切実に認識するようになり、心霊科学の領域が益々注目されるようになっていた。そして、人は死ぬ瞬間に見聞きしたものに生まれ変わる、それは一定の知能を持った存在でなければ受け止…

熟年ブロガー哀歌(4)・・・R2.4.7①

その4 その後、地球ではモニター希望者がどんどん増えて来て、地球人に化けた宇宙人たちが選別する為に地球に向かった。そして、健康状態に問題のない熟年男女たちが眠らされ、陸続と宇宙ステーションに送り込まれた。 集められた地球人たちには、単なる研…

草深い宿(チヂモン奇譚)・・・R2.4.6②

永野伸介は数年前にたまたま訪れた村で行なわれていた盆踊りに飛び入り参加し、和太鼓の腹に染入るような響き、全体に落ち着いた色合いの浴衣、村人たちの厚い人情等にいたく感動してしまった。 それからと言うもの、伸介は夏を待ち焦がれ、まとまった休みが…

熟年ブロガー哀歌(3)・・・R2.4.6①

その3 宇宙船の中では、先ほど大林盛夫を連れ込んだのり(勿論、宇宙人であるから、*#$&※???♭&%・・・・・等、わけが分からないながら立派な名前が付いているものと思われるが、便宜上以下でも地球で使っていた名前である浅田のりを用いることにする)が…

熟年ブロガー哀歌(2)・・・R2.4.5③

その2 《あ~あっ、何かブログに書きたくなるような話の種はないかなあ!? 行き帰りに見聞きすることなんてたかが知れているし、職場なんてもっと狭い世界だもんなあ・・・》 書けそうなことが中々浮かばず、困り果てた大林は帰り道でまたスポーツ新聞を買い…

人は見かけが9割!?(1)・・・R2.4.5②

その1 藤沢慎二は今年65歳になる。もうすっかりオジンである。自分でも日々それを感じている。 ある冬の朝、急いで急坂を駆け上がろうとして、ビクン! それだけで脹脛の筋肉が悲鳴を上げ、切れ掛かったことがある。 それがもう2年前のことになるか? あ…

熟年ブロガー哀歌(1)・・・R2.4.5①

その1 大林盛夫は今年で53歳になる。もう十分過ぎるほどベテランではあるが、いまだに自分探しに余念がない、しがないサラリーマンである。このまま無難に勤め上げればあと7年で定年になる。大幅な収入減は止むを得ないにしても、その後の仕事も期待して…

小さくなあれ・・・2.4.4②

「MD(ミニディスク、録音再生用光ディスク)では沢山の曲を入れる為に音の無駄な部分が削ってある。同様に物には必ずある無駄な空間、いわば真空な部分を削れば小さく出来る。この考えを進め、生物にまで応用したのがこの縮小剤、チヂモンじゃ。これを飲め…

波の間に間に・・・R2.4.4①

藤沢慎二が27歳の春、当時勤めていた受験関係の出版社、若草教育出版の編集取り纏めをしていた妙齢の女性、崎村京子が結婚を機に辞め、代わりに入って来たのが、新山澄江であった。澄江は地元の短大を出たばかりで、スラリと背が高く、小顔で、華のある可…

主の居ぬ間に・・・R2.4.3③

「言うまでもないことだが、自然が先にあって、物理はそれを出来る限り実際に近い形で簡潔に、美しく記述し、理解、更に応用する手段である。だから、物理が提示する理屈に合わない自然現象があっても全然不思議ではないし、もし明らかな相違が見付かれば、…

手首が覚えている!?(3)・・・R2.4.3②

その3 大阪府の東部にある守口工業高校を出た藤沢浩一は運好く、近くにある大手電機メーカー、杉上電器産業に入ることが出来、オーディオ・ビデオ機器の検査部門に配属された。 最新の電子測定機器を使って憧れの新製品を検査する。聞こえは好いが、メーター…

手首が覚えている!?(2)・・・R2.4.3①

その2 小学校の6年生の春、藤沢浩一、高木綾子、及川春江たちは兵庫県宝塚市にある仁川まで遠足に来ていた。 所々に不心得者が残して行った弁当柄、お菓子の袋や箱、飲料のペットボトルや缶等が散乱しているものの、沢を流れる水は透き通って美しく、空気…

手首が覚えている!?・・・R2.4.2②

その1 《ううっ、気持ちいい・・・。このまま寝てしまいそうだ。いけない、いけない。うっかり寝てしまったら、一体何をされるか、分かったものではない。春江は未だ俺のことを怨んでいるであろうから・・・》 藤沢浩一は迫り来る睡魔、そしてそこはかとない不安…

遣り取りする人・・・R2.4.2①

父親の藤沢浩治から青年期の話を聴いて書き残しておきたいと思っても、すっかり呆けてしまった今となっては最早遅かったようで、藤沢慎二は父親のことに関心を持った自分に満足することで自分をなだめておくしかなかった。 《う~ん、どうしよう? では、次…

対談する人(4)・・・R2.3.31②

その4 (司会者)はいはい、申し訳ありませんでした。それでは次に、「お茶する人」。これに付いては如何ですか? 偶然にしても、「計算する人」から始まりましたので、ちょうどいいから、発表された順に見て行きたいと思います。 (春山)《何か引っ掛かる…

対談する人(3)・・・R2.3.31①

その3 出版の話を決め、藤沢慎二が気持ち好くなってショッピングセンターの方に向かった頃、麻矢はおもむろに携帯を取り出した。 麻矢より晶子へメール ねえねえ。お宅のご主人、自費出版をする積もりらしいわよ。出版社の人にうまいこと言われて、ローンを…

対談する人(2)・・・R2.3.30③

その2 約束の日、藤沢慎二は駅前の喫茶店「みつばち」の馴染みの席に座っていた。これまで色々と恥ずかしいところを見せて来たので多少臆するところはあったが、大分経つからもうそろそろほとぼりが冷めた頃だろうという楽観的なところと、今日は曲がりなり…

対談する人(1)・・・R2.3.30②

その1 10月上旬、書斎の窓から見える刈り取られた田んぼの周りに咲き揃う彼岸花が美しい。窓を開ければ、さわさわと庭木の梢を揺らす秋風が心地好く頬をくすぐる。 藤沢慎二は勤務する心霊科学研究所の緊急特別業務による休日出勤を一昨日の土曜日に終え…

ため息とともに去りぬ・・・R2.3.30①

人は好奇心の塊である。それ故、気の合う仲間が何人か集まると、わいわい、がやがや、色んなものに興味を示して思わぬアイデアが飛び出し、人生が楽しくなる。しばし憂さも晴れようというものだ。 逆もまた真なりである。独り暇を持て余して悶々としていると…

初夏の滝で冷や汗⁉・・・R2.3.29②

昭和も末の初夏の或る晴れた日曜日こと、何とか1週間の仕事を終えて気が楽になった中宮悠斗は、子どもの頃から世話になっている書道塾の先生、増山健吾から紹介された見合いの相手、瀬川葉月と待ち合わせの約束をした梅田の大型書店、紀伊国屋の前に急いだ。…

20✖✖年宇宙の旅⁉・・・R2.3.29①

今から大分後のこと、或る町に相野旅人と言う、ちょっと格好は好いが、かなり気弱なお兄さんが住んでおった。 この頃になると、庶民にとっても宇宙旅行がかなりポピュラーなものになり、今の貨幣価値から言ってほんの30万円も出せば、月まで行き、月の石焼…

年上の人・・・R2.3.28③

よく学校の教師と生徒の性愛のことが記事になり、大抵は男性側が教師で、ロリコン扱いされる。女性側が教師なのはまれである。女性が産む性であることを考えると、まあそれが自然の摂理のようだ。 ただ、何事にも例外はある。上記の様に、まれではあっても女…

暫しお時間を(3)・・・R2.3.28②

その6 趣味って生きがい以上!? 「そうですよねえ? お仕事は勿論大切だけど、それだけでは何だか淋しい・・・。分かりますわぁ~。そこで大切になって来るのが趣味!? 秋山様はメルヘンを書かれるんだったら、立派なものですよぉ~。よかったら見せて頂けま…

暫しお時間を(2)・・・R2.3.28①

その3 故郷は遠くにありて・・・ 「そう。そうなの? それは淋しいわねえ、おばあちゃん・・・」 お多福出版のトップセールスレディーである大山佳代は心底そう思っているように深い目をしながら続ける。 「でもね、おばあちゃん、本当に息子さんがおばあちゃんの…

暫しお時間を(1)・・・R2.3.27②

その1 物語は如何ですか? お多福出版のセールスレディー、大山佳代は常にトップの成績を維持していた。 容姿が特に優れているわけではない。身長は154cmほどであるから、今にすれば低い方だろう。それなのに体重が50kgを切ったことがないから、まあま…

過ぎたるは及ばざるごとし⁉・・・R2.3.27①

ここは山奥の村。初夏から晩夏にかけて都会の人達が緑陰を求めて遙々森林浴にやって来るぐらいの、緑となだらかな山並み以外には、取り立てて何もないところでした。 この村に1人の物静かな少女がいました。 山奥のこととて、その少女には、近所に同年代の…

笑う門には福来る⁉・・・R2.3.26②

近頃、新型(豚)インフルエンザの件で我が国はほとんど何とか騒動に近い状態になりつつあるが、それから100年ほど後のこと、我が国民は益々面倒なことを嫌うようになり、自然とお上からの管理が徹底するように流れて行った。 初めこそ彼方此方元気筋から文…

待てば海路の日和あり⁉・・・R2.3.26①

棚から牡丹餅、他人の疝気を頭痛に病む、とは昔から言われて来たことである。確かに、 ・転げ込んで来た思わぬ幸福に喜ぶ。 ・他人から悪い気を貰って無駄に悩む。 外に漏れ出すほど気の強い人のそばに居ると、どちらもあり得ることである。どうせなら、幸せ…

昼下がりの散歩・・・R2.3.25②

捨てる神あれば拾う神あり? アレン・マー 今から100年ぐらい後のこと、霊能者、正木剛の協力もあって、自由を求める気が肉体から飛び出した後、残った穴を、取り敢えず色んな気によって満たすことが出来るようになった。これを応用すれば、アルツハイマ…