先週金曜日の朝から埼玉県にある「武蔵丘ゴルフコース(6650ヤード、パー72)」において国内女子ツアー、「三菱電機レディスゴルフトーナメント」が3日間の日程で開催され、その最終日が昨日、熱く終わった。
賞金総額は8000万円、優勝賞金は1440万円で、2日間の予選ラウンド終了時に57位タイまでに入っていた63名の選手が残り1日の決勝ラウンドに駒を進められた。
先々週開催されていた「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」の最終日に腰痛が酷くなって棄権した稲見萌寧はまだ調子が悪かったようで、残念ながら欠場していたが、他にも注目選手が目白押しの国内女子ツアーであるから、期待通り結構楽しめた。
ただ、ライブ放送の方はそんなには予定されておらず、金曜日の午後、土日の午前に数時間ずつあったぐらいで、最後は録画放送と言うこれまでによくあるパターンだったのには不満が残る。
この地上波テレビ局主導型の放送形態がこれから変わって行きそうな記事が出ていたが、視聴者の希望とどう擦り合わせて行くのか!?
まあ、色々な面で国際化は避けられないから、スポーツ中継も国際化の波に乗って行くのだろうなあ。
上手く波に乗れるのか?
それとも波に呑まれるのか?
観る側の庶民も含めて要注目である。
さて、首位タイでホールアウトして、プレーオフの1ホール目で劇的な勝ちを収め、見事優勝したのは世界ランキング39位で黄金世代をリードするひとり、長い目で見たスイング改善等の効果が見えて来て、復調しつつある全英女子チャンピオンの渋野日向子(22歳、167㎝、62㎏)で、最終日5バーディー、3ボギーの-2、トータル-9と伸ばし、結果として首位を維持したことになった。
最終日に付いてもうすこし詳しく見ておくと、アウトスタート(第1ホールから)の最終組で、トータル-7から出て、前半ではいきなり第1、2ホールと連続バーディーを決め、単独首位に躍り出たので、ぶっちぎるかと期待させたが、1つ空いて第4、5ホールと連続ボギーを叩き、スタート時点に戻ってまた首位タイに並んだ。
続く2ホールをパーで凌いでいる内に一旦離されたが、第8ホールでバーディーを決めてまた首位タイに並び、第9ホールはパーで凌いだので、結局1打伸ばし、トータル-8として、首位と1打差の単独2位で後半へと繋いでいる。
後半に入って5ホールをパーで凌いだ後、第15ホールでボギーを叩いたが、空かさず第16ホールでバーディーを決めて取り返し、バウンスバック!
この時点は首位と1打差の2位で、第17ホールをパーで凌いだが、この時点で首位と2打差を付けられていた。
そして第18ホールでバーディーを決めて追い着き、プレーオフに持ち込むことが出来た。
そのプレーオフ1ホール目で2オンに成功し、勝ちに繋がる劇的なイーグルを決めるところが流石ではないか!?
面白いゴルフと言うだけのことはある。
なお、これで国内女子ツアー今シーズン2勝目、通算6勝目となり、米国女子オープンに属する「全英女子オープン」を入れるとプロ7勝目となる。
渋野日向子最後に決めて勝って魅せ
渋野日向子最後に決めて強さ魅せ
渋野日向子最後に決めて楽しませ
首位タイでホールアウトし、プレーオフに敗れて単独2位となったのは世界ランキング77位で実力派外国人選手のひとり、優しい笑顔が魅力のペ・ソンウ(韓国、27歳、166㎝、59㎏)で、最終日4バーディー、2ボギーの-2、トータル-9と伸ばしながらも、結果として1位下がったことになる。
最終日に付いてもうすこし詳しく見ておくと、渋野日向子と同じくアウトスタートの最終組で、トータル-7から出て、6ホールをパーで凌いでいる間に渋野日向子は単独首位に抜け出たかと思うと、下がって来て、首位タイに戻っている。
そしてペ・ソンウは、第7ホールでバーディーを決めて単独首位に抜け出たが、第8ホールをパーで凌いでいる時に渋野日向子がバーディーを決めて首位タイに並び、続く第9ホールでペ・ソンウがバーディーを決め、結局2打伸ばしてトータル-9とし、また単独首位に抜け出て後半へと繋いでいる。
後半に入って、いきなり第10ホールでボギーを叩いたが、空かさず第11ホールでバーディーを決めて取り返し、バウンスバック!
続く5ホールをパーで凌いだ後、第17ホールでバーディーを決め、この時点で2打差を付けたが、続く第18ホールでボギーを叩いてしまい、結局、後半では伸ばせないまま、トータル-9でホールアウトした。
ここでバーディーを決めた渋野日向子にプレーオフに持ち込まれ、結果は上記の通りで、またもや2位に甘んじた。
流石に悔しそうな表情を見せていたが、それでも最後にイーグルを決めて劇的な渋野日向子を迎える時は何時もの優しそうな満面の笑顔で、確りハグする姿にもほっこりさせられた。
ペソンウや抜かれて抜いて最後には
負けはしたけど流石なのかも
ペソンウや渋野を称えほっこりし
3位タイに入ったのは世界ランキング21位でプラチナ世代をリードし、海外ツアーでも活躍を見せたツアー2連勝中の古江彩佳(21歳、153㎝、54㎏)、世界ランキング241位で狭間世代の菅沼菜々(21歳、158㎝)で、共に最終日-4、トータル-6と伸ばして2位上げて来た。
古江彩佳は最終日5バーディー、1ボギーであった。
前半では2バーディー、1ボギーの-1、トータル-3と少しだけ伸ばし、後半に3バーディーの-3、トータル-6とより伸ばしているところは流石ではないか!?
古江彩香後半伸ばし強さ魅せ
古江彩佳三位に入り強さ魅せ
菅野菜々は最終日4バーディーであった。
前半では3バーディの-3、トータル-5と確り伸ばし、後半に入って1バーディーの-1、トータル-6と少し伸ばして3位に入っている。
菅沼菜々確り伸ばし三位入り
菅沼菜々三位に入り力魅せ
5位タイに入ったのは世界ランキング148位で飛ばし屋の実力派中堅選手のひとり、渡邉彩香(28歳、172㎝、65㎏)、世界ランキング48位で新世紀世代をリードするひとり、初優勝が待たれる西郷真央(20歳、158㎝、57㎏)で、トータル-6まで伸ばした。
渡邉彩香は最終日8バーディー、2ボギーの-6と大きく伸ばして12位上げて来た。
前半では5バーディーの-5、トータル-4と大きく伸ばし、後半に入っても3バーディー、2ボギーの-1、トータル-5と少し伸ばしている。
渡邉や大きく伸ばし上げて魅せ
渡邉や五位まで上げて強さ魅せ
西郷真央は最終日6バーディー、2ボギーの-4と伸ばして6位上げて来た。
前半では5バーディーの-5、トータル-6と伸ばしたが、後半では1バーディー、2ボギーの+1、トータル-5と少し落とした。
今回は最後は5位に入り、十分に強さを魅せているが、欲を言えば、後半まで伸ばして欲しかったところはある。
西郷真央確り伸ばし五位となり
西郷真央五位まで上げて強さ魅せ
西郷真央五位に止まりまだ期待
以下、気になった選手に付いて簡単に書き留めておく。
世界ランキング160位で黄金世代をリードするひとり、米国帰りで調子を落とし気味の河本結(23歳、163㎝、58㎏)は最終日-2、トータル-4と伸ばしながらも、2位下がって単独7位となった。
世界ランキング114位で黄金世代をリードするひとり、国内メジャー大会に強い原英莉花(22歳、173㎝、58㎏)は最終日-4、トータル-3と伸ばし、9位上げて8位タイに入った。
原英莉花最後は伸ばし上げて魅せ
原英莉花八位に入り強さ魅せ
世界ランキング88位で黄金世代をリードするひとり、初優勝が待たれる高橋彩華(23歳、162㎝、55㎏)は最終日-1、トータル-5と伸ばしながらも、3位下がって8位タイとなった。
世界ランキング340位のセキ・ユウティン(中国、23歳、171㎝、63㎏)は最終日イーブン、トータル-3と伸ばせず、4位下がって8位タイとなった。
世界ランキング119位で黄金世代の心身共に成長中の植竹希望(23歳、172㎝、59㎏)は最終日-3、トータル-1と伸ばし、10位上げて13位タイに入った。
植竹や連日伸ばし上げて魅せ
植竹や確り上げて強さ魅せ
世界ランキング84位でプラチナ世代をリードするひとり、お洒落や化粧に詳しいことからコスメ番長と呼ばれる吉田優利(21歳、158㎝、58㎏)は最終日イーブン、トータル-1と伸ばせず、2位下がって13位タイとなった。
世界ランキング43位で元世界ランキング1位および米国、韓国それぞれにおける賞金女王のレジェンド、実力派外国人選手の先頭に立つ申ジエ(韓国、33歳、155㎝、63㎏)は最終日+1、トータル-1と少し落とし、8位下がって13位タイとなった。
世界ランキング58位で新世紀世代をリードするひとりの山下美夢有(20歳、150㎝、52㎏)は最終日+1、トータル+2と少し落とし、8位下がって25位タイとなった。
世界ランキング101位で黄金世代をリードするひとり、イップスから復調した大里桃子(23歳、171㎝、60㎏)は最終日-1、トータル+3と少し伸ばし、7位上げて30位タイに入った。
自らは早めにホールアウトした後もプレーオフが終わるまで待ち、見事勝ち切った親友の渋野日向子を満面の笑みで待ち構えて、気持ちの籠ったハグで祝福していた様子が印象的で、ペ・ソンウの祝福に続き、ここでもほっこりさせられた。
大里や最後も上げて強さ魅せ
大里や渋野祝福ほっこりし
世界ランキング38位でプラチナ世代をリードするひとり、明るい笑顔が魅力の西村優菜(21歳、150㎝、50㎏)は最終日+1、トータル+4と少し落とし、5位下がって37位タイとなった。
世界ランキング72位で黄金世代をリードするひとり、筋力トレーニングの効果が出て世代屈指の飛ばし屋に変身した勝みなみ(23歳、157㎝)は最終日イーブン、トータル+5と維持し、6位上げて43位タイに入った。
勝みなみスコア維持して上げて魅せ
勝みなみ最後も上げて強さ魅せ
世界ランキング68位で黄金世代をリードするひとり、休まないことから鉄人と呼ばれる小祝さくら(23歳、158㎝、58㎏)、世界ランキング126位で復調した実力派中堅選手のひとり、堀琴音(25歳、163㎝、53㎏)は最終日+1、トータル+5と少し落とし、6位下がって43位タイとなった。
世界ランキング90位で実力派外国人選手のひとり、イ・ミニョン(韓国、29歳、168㎝、73㎏)は最終日+1、トータル+7と少し落としながらも3位上げて54位タイに入った。
イミニョン少し落として順位上げ
イミニョン最後は上げて意地を魅せ
そして、世界ランキング102位で出産を経験して復帰して既に優勝もしている実力派ベテランの若林舞衣子(33歳、165㎝、60㎏)は最終日+3、トータル+8と落とし、8位下がって57位タイとなった。
それから、国内女子ツアーの残りは4試合となったが、参考までに現時点での賞金ランキングの気に留まった選手に付いて挙げておく。
順位 名前 賞金総額(円) 勝数
1 稲見萌寧 214,486,649 8
2 古江彩佳 197,597,575 5
3 小祝さくら 177,594,583 5
4 西村優菜 168,220,389 4
5 西郷真央 150,221,691 0
6 勝みなみ 120,480,740 2
9 原英莉花 105,615,582 2
10 笹生優花 97,721,942 2
12 山下美夢有 96,165,414 1
20 渋野日向子 72,038,975 2
なお今年、笹生優花の場合、米国女子ツアーで3位に付け、ここまでの賞金総額は約1億7千万円、古江彩佳の場合、米国女子ツアーで賞金総額約3千4百万円、渋野日向子の場合、米国女子ツアーで賞金総額約1千万円稼いでいる。
笹生優花は今週、米国女子ツアーとしては中止となり、国内女子ツアーとして開催される「TOTOジャパンクラシック」に出場する予定だそうであるから、それが国内女子ツアーの賞金レースにどう影響するのか、大してしないのか、その辺りにも注目してみたい。
国内の女子のツアーも後四つ
色んな記録気になるのかも