1月31日(金)~2月2日(日)の日程で札幌にある大倉山ジャンプ競技場(HS137m、K点123m)においてスキージャンプ男子のワールドカップが開催され、個人第17戦、18戦の2試合およびそれぞれの予選が行われた。
地元開催であるから、この大会に日本人選手は小林陵侑(土屋ホーム)、佐藤幸椰(雪印メグミルク)、小林陵侑の兄の小林潤志郎(雪印メグミルク)、伊藤大貴(雪印メグミルク)、中村直幹(東海大)、佐藤慧一(雪印メグミルク)の他にも多数出場している。
昨日の午前中に第18戦予選、第18戦と行われた。
地上波、BS、CSの番組表を探しても、残念ながら生中継はやっておらず、仕方が無いから時折パソコン、スマホで検索して、FISのサイト等で速報を調べ、あれこれ想像しながら楽しんだ。
昨日も書いたように、第18戦でも第17戦と同様に飛び出す速さが85㎞/h台から87㎞/h台と、夜中にドイツのオーベルストドルフでやっていた女子のラージヒル(HS137m)よりも9㎞/hぐらい遅く、風に乗るのが難しい状況になっていた。
そんな中、男子は女子と同じぐらい飛んでいるから、やはり競技としてレベルが高く、また選手層が厚いことも相まって、面白いとも言えそうだなあ。フフッ。
それはまあともかく、優勝したのはオーストリアのエース、シュテファン・クラフトと、女子と同様にオーストリア勢の強さを見せつけた!?
2位に入ったのはドイツのシュテファン・ライエで、この頃活躍しているのか? よく気に留まるようになって来た。
小林陵侑も今回は上手く風に乗れたのか? 3位となったが、レジェンドの葛西紀明の日本記録に追い着き、追い越すのは持ち越しとなった。
クラフトや調子を維持し勝って魅せ
クラフトや風を操り勝って魅せ
陵侑やレジェンド越えは持ち越しに
陵侑やレジェンド越えはまた今度
個人第18戦の主な選手の結果は以下のようになっている。
名前 1本目m 得点 2本目m 得点 総合点
1位 シュテファン・クラフト(墺) 139.0 134.7 139.0 133.8 268.5
2位 シュテファン・ライエ(独) 125.5 111.2 142.0 136.2 247.4
3位 小林陵侑 128.5 114.1 132.0 124.0 239.0
4位 ペテル・プレヴツ(スロベニア) 124.0 108.4 138.0 127.3 235.7
5位 カール・ガイガー(独) 130.0 117.8 124.5 117.0 234.8
6位 ダビッド・クバッキ(ポーランド) 131.5 120.6 126.0 113.6 234.2
9位 カミル・ストッフ(ポ-ランド) 128.0 111.4 129.0 113.8 225.2
12位 佐藤慧一 132.0 112.5 125.5 104.3 216.8
13位 ダニエルアンドレ・タンデ(ノルウェー) 131.0 109.6 125.0 104.4 214.0
16位 佐藤幸椰 127.0 110.2 118.5 98.3 208.5
18位 マリウス・リンドヴィック(ノルウェー) 121.5 100.9 125.0 103.1 204.0
19位 伊東大貴 122.0 99.7 123.5 102.5 202.2
20位 小林潤志郎 124.0 104.7 119.0 94.4 199.1
22位 ヨハンアンドレ・フォルファン(ノルウェー) 123.0 99.6 120.5 96.6 196.2
29位 岩佐勇研 118.0 88.3 102.5 73.5 161.8
31位 竹内拓 114.0 86.2 86.2
33位 渡部弘晃 115.0 85.2 85.2
36位 葛西紀明 112.0 80.7 80.7
39位 中村直幹 110.0 75.5 75.5
46位 二階堂蓮 105.5 68.3 68.3
50位 栃本翔平 87.5 32.3 32.3
なお、男子の場合は予選で50位までが本番に出られ、本番の2本目に進めばポイントが貰える。
スキージャンプ個人のランキングに関係するポイントは1位100点、2位80点、3位60点、4位50点、5位45点、・・・、30位1点と配分されて行き、18試合を終えて以下のようになっている。
名前 総合得点
1位 シュテファン・クラフト(墺) 1063
2位 カール・ガイガー(独) 1000
3位 ダビッド・クバッキ(ポーランド) 924
4位 小林陵侑 907
5位 カミル・スットフ(ポーランド) 613
6位 マリウス・リンドヴィック(ノルウェー) 607
7位 ダニエルアンドレ・タンデ(ノルウェー) 516
8位 シュテファン・ライエ(独) 510
9位 ペテル・プレヴツ(スロベニア) 507
10位 佐藤幸椰 463
11位 フィリップ・アッシェンヴァルト(墺) 443
12位 ヨハンアンドレ・フォルファン(ノルウェー) 419
20位 伊東大貴 253
28位 小林潤志郎 98
29位 佐藤慧一 82
35位 中村直幹 39
41位 竹内拓 27
47位 岩佐勇研 14
今回は今シーズン絶好調のオーストリア勢のエース、小さな巨人、シュテファン・クラフト(26歳)について少し触れておきたい。
身長は166㎝と、日本人選手の中に入っても大きな方ではない。
クラフトや小さな巨人目標に
俄かの私としてはカミル・ストッフと同じようなイメージであったが、昨シーズンまでのワールドカップにおける優勝回数は16回、表彰台に上がった回数が56回と、小林陵侑が目標としているレジェンドの葛西紀明よりは少し少ないぐらいであった。
小林陵侑からしても視野に入り易い成績かも知れない。
2016/2017年シーズンにピークがあり、ワールドカップの総合優勝だけではなく、2017年にラハティで開催された世界選手権のノーマルヒル、ラージヒルで金メダルに輝いている。
昨シーズンは総合で小林陵侑に次いで2位となり、今、1位となっている。
今シーズンにまたピークが来ているのか!?
それともこの後、小林陵侑は抜き返せるか!?
ちょっと注目したい。
次の大会は2月7日(金)~9日(日)の日程で、時差-8時間の同じくドイツにあるビリンゲン(HS145m)において予選、個人第19戦、第20戦と行われる予定である。
楽しみに待ちたい。