今週も週明けになると毎週前半に発表されるゴルフの男女世界ランキングにおける日本人選手の動向が気になる。
先週日本人選手が出場していた目ぼしいゴルフツアーで、記事等に大きく取り上げられ、気に留まったのは米国本土で開催されていた米国男子ツアーとタイで開催されていたアジアンツアーであった。
このツアーには日本人選手が世界ランキング76位(先週の時点で。以下同様)木下稜介(30歳、174㎝、75kg)、世界ランキング168位で旅人ゴルファーと呼ばれる川村昌弘(28歳、172㎝、72kg)、世界ランキング295位で新鋭の久常涼(19歳、175㎝、75kg)、世界ランキング1020位の関藤直煕(24歳、171㎝、68kg)、世界ランキング1692位の水野眞惟智(28歳、172㎝)がでており、久常涼と水野眞惟智が予選を通過した。
久常涼は初日-1の47位タイであったが、第2日目にはトータル-6まで伸ばして16位タイに上げ、余裕の予選通過を果たして大いに期待させた。
しかし決勝ラウンドに入ると、第3日はトータル-8まで伸ばしながらも22位タイに下がり、最終日にはトータル-9まで伸ばしながらも38位タイに下がっている。
つまり、周りの伸ばし合いまでには付いて行けず、この試合の結果、世界ランキングは300位まで下がっている。
川村昌弘がDPワールドツアー(旧欧州男子ツアー)でこんな感じになることも多く、それだけ本気で掛らないと甘くはないツアーのように思われる。
その川村昌弘はアジアンツアーでの予選落ちもあり、世界ランキングが272位まで下がっており、木下稜介も77位に下がっている。
また、水野眞惟智は初日-5と大きく伸ばして6位タイと好発進であったが、第2日目にはトータル-3まで落とし、45位タイに下がって、ぎりぎりでの予選通過となった。
第3日目にはトータル-2まで落として62位タイに下がったが、最終日にはトータル-6まで伸ばして52位タイに入っている。
要するに、時折は好いところを見せているが、続かず、世界ランキングを上げて行くまでには至っていない。
それから、米国のフロリダ州において開催されていた米国男子ツアー、「ザ・ホンダ・クラシック」には世界ランキング272位で下部ツアーからでも米国男子ツアーに復帰しようとしている小平智(32歳、172㎝、70kg)が出場していた。
ただ、連日の日没サスペンデッドで気忙しい中、第1ラウンドにいきなり+8を叩き、139位タイと最下位に近い発進で、第2ラウンドではイーブン、トータル+8と維持し、それなりに力を魅せたものの、CUTラインの+2には遠く及ばず、予選落ちして、世界ランキングを279位まで下げる残念な結果となった。
幸い今週開催予定の米国男子ツアーの一方、「プエルトリコオープン」にも出られるようであるから、そこでの奮闘を期待したい。
その他に世界ランキングの変動に関係しそうなツアーを探してみると、男子ツアーでは南アフリカで開催されており、女子ツアーでは気に留まったツアーは無かった。
次に世界ランキングであるが、先ずは男子の日本人選手のトップ20の変動を挙げておく。
順位 変動 氏名
11位 ↓ 1 松山英樹(30歳、180㎝、90㎏)
60位 ー 金谷拓実(23歳、172㎝、75㎏)
77位 ↓ 1 木下稜介(30歳、174㎝、75㎏)
104位 ↓ 1 星野陸也(25歳、186㎝、76㎏)
117位 ↓ 3 稲森佑貴(27歳、169㎝、68㎏)
132位 ↓ 6 香妻陣一朗(27歳、165㎝、71㎏)
134位 ↓ 4 谷原秀人(43歳、178㎝、80㎏)
139位 ↓ 3 大槻智春(31歳、172㎝、94㎏)
147位 ー 堀川未来夢(29歳、176㎝、84㎏)
156位 ↓ 6 今平周吾(29歳、165㎝、67㎏)
171位 ↓ 4 池田勇太(36歳、177㎝、85㎏)
172位 ↓ 4 川村昌弘(28歳、173㎝、72㎏)
177位 ↓ 4 比嘉一貴(26歳、158㎝、70㎏)
182位 ↓ 5 片岡尚之(24歳、171㎝、67㎏)
186位 ↓ 4 岩田寛(41歳、177㎝、74㎏)
205位 ↓ 3 浅地洋佑(28歳、169㎝、68㎏)
215位 ↓ 3 @中島啓太(21歳、178㎝、75㎏)
216位 ー 石坂友宏(22歳、173㎝、75㎏)
224位 ↑ 3 宮里優作(41歳、170㎝、70㎏)
241位 ↓ 3 石川遼(30歳、175㎝、70㎏)
以下の選手で5位以上上がった選手は最下位で一括されている1685位まで見ても見付からず、基準を4位以上に下げても同様であったので、今週の男子の動向に付いてはこれで置く。
次に、女子の日本人選手トップ20の変動から挙げておく。
順位 変動 氏名
8位 ↓ 1 笹生優花(20歳、166㎝、63㎏)
9位 ー 畑岡奈紗(23歳、158㎝)
15位 ↓ 1 古江彩佳(21歳、153㎝、54㎏)
16位 ー 稲見萌寧(22歳、166㎝、58kg)
37位 ↑ 1 西郷真央(20歳、158㎝、57㎏)
40位 ー 西村優菜(21歳、149㎝? 50㎏)
42位 ー 渋野日向子(23歳、167㎝、62㎏)
62位 ↓ 1 小祝さくら(23歳、158㎝、58㎏)
66位 ー 山下美夢有(20歳、150㎝、52㎏)
68位 ↑ 2 勝みなみ (23歳、157㎝)
69位 ー 鈴木愛(27歳、155㎝)
71位 ー 上田桃子(35歳、161㎝、54㎏)
77位 ー 高橋彩華(23歳、162㎝、55㎏)
84位 ↓ 1 吉田優利(21歳、158㎝、58㎏)
89位 ↓ 1 原英莉花(23歳、173㎝、58㎏)
92位 ↑ 2 大里桃子(23歳、171㎝、60㎏)
114位 ↓ 1 三ヶ島かな(25歳、164㎝、51㎏)
117位 ↓ 1 岡山絵里(25歳、161㎝、64㎏)
119位 ↓ 1 菊地絵理香(33歳、157㎝、52㎏)
123位 ー 若林舞衣子(33歳、165㎝、60㎏)
ざっと見渡したところ、日本人選手が出ている目ぼしいレギュラークラスのツアーは見当たらなかったが、以下、600位までの範囲で4位以上上がった選手に付いて簡単に書き留めておく。
今回もまだ5位以上としなかったのは、それでは本格的に変動している時に比べて少なかったからである。
ビジュアル的に取り上げられることの多いベテランの金田久美子(32歳、166㎝、51kg)は4位上がって290位に、ステップアップツアーでは大活躍している小野祐夢(24歳、162㎝、54kg)は4位上がって342位に、黄金世代で国内女子ツアーで奮闘することが多くなっている小滝水音(23歳、167㎝、65kg)は4位上がって345位に、狭間世代で国内女子ツアーで奮闘することが多くなっている石井理緒(22歳、165㎝)は4位上がって356位に、ステップアップツアーでは活躍している中堅の山内日菜子(25歳、162㎝、60kg)は4位上がって415位に、ステップアップツアーと国内女子ツアーに同じぐらい出場しているベテランの川満陽香理(34歳、164㎝、57kg)は7位上がって454位になっている。
また、昨年の6月に最終プロテストに合格し、既にステップアップツアーで優勝している新鋭の岩井千怜(19歳、162㎝、59kg、岩井明愛と双子で岩井ツインズと呼ばれている)は5位上がって458位に、ステップアップツアーと国内女子ツアーに同じぐらい出場しているベテランの岩橋里衣(35歳、156㎝、53kg)は4位上がって463位に、レギュラーツアーに出る方が多くなって来たスタイヤーノ梨々菜(24歳、156㎝、56kg)は6位上がって517位に、ステップアップツアーでの活躍の方が目立つ中堅の保坂真由(26歳、162㎝、57kg)は7位上がって521位に、国内女子ツアーに出場する方は多くなっている但馬友(24歳、156㎝、60kg)は5位上がって536位になっている。
そして今週であるが、一挙に、男女共に彼方此方で開催され、その幾つかには日本人選手も出るようなので、一気に春が訪れた感じである。
先ず多くの記事にもなっている目ぼしいところでは木曜日の朝から沖縄において国内女子ツアー、シンガポールで米国女子ツアーが始まり、何方にも日本人選手が複数エントリーしている。
また木曜日の午後からはケニアで欧州男子ツアー、木曜日の夜から米国とプエルトリコにおいて米国男子ツアーが開催される予定で、まだ詳しい記事が見当たらないツアーもあるが、何れにも日本人選手出るものと思われる。
また他の男子ツアーとしては、タイでは賞金総額が150万ドル(約1億7千万円)とまあまあ大きいアジアンツアーが開催され、ちょっと楽しみである。
それから、赤道を挟んで反対側、従って季節が逆の南アフリカ、オーストラリアでも開催される予定なので、直接サイトに入れば、経過、結果等を知ることが出来る。
なお、女子の方ではオーストラリア女子ツアー(WPGAツアー)の開催が予定され、小堀ももか、杉原彩香等の日系人選手、日本人選手もエントリーしているようである。
欧州女子ツアーの開催予定は次週まで無く、韓国女子ツアー(KLPGA)は4月からで、その他には世界ランキングに大きく影響しそうなツアーは見当たらなかった。