昨朝から千葉県にある「グレートアイランド倶楽部(6625ヤード、パー72)」において6月に行われた2020年度の最終プロテスト合格者を対象としたご褒美の様な大会、「JLPGA新人戦 加賀電子カップ」が2日間の日程で開催され、その最終日が感動的に終わった。
賞金総額は1000万円、優勝賞金は180万円で、出場者したのは対象の22名全員であった。
この中には阿部未悠、岩井明愛・千怜の岩井ツインズ、植手桃子、上野菜々子、小倉彩愛、桑木志帆、後藤未有、佐久間朱莉、リ・ハナ等、既に何度もツアー出場者として聞いたことのある名前が並んでおり、彼女達が如何に難しい関門を潜り抜けて来た優秀な選手達であるかと改めて思う次第である。
優秀な新人ばかりまた入り
来季も更に面白いかも
さて、首位タイでホールアウトしてプレーオフの1ホール目で見事優勝を決めたのは世界ランキング578位で大学生プロの桑木志帆(18歳、164㎝、57㎏)で、最終日5バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの-1、トータル-4と少し伸ばし、結果として2位上げたことになる。
選ばれし少人数による大会のこともあって、全員アウトスタート(第1ホールから)で、トータル-3から出て、前半では2バーディー、1ボギーの-1、トータル-4と伸ばし、後半では3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーのイーブン、トータル-4と維持してプレーオフに持ち込んでいる。
第16ホールを終えた時点ではトータル-5で首位に立っていたが、ここでダブルボギーを叩いてトータル-3まで落とし、首位を陥落してしまった。
しかし空かさず第18ホールでバーディーを決めて少し取り返し、バウンスバック!
これでトータル-4とし、再び首位に浮上して、先にホールアウトして待っていた内田ことこと並び、プレーオフに持ち込んだところが凄い!?
桑木志帆一旦下がり再浮上
最後勝ち切り強さを魅せて
桑木志帆プレーオフ勝ち強さ魅せ
単独首位となってホールアウトしたが、最終組の桑木志帆に追い着かれ、プレーオフで負けて単独2位となったのは内田ことこ(19歳、159㎝、55㎏)で、最終日3バーディー、1ボギーの-2、トータル-4と伸ばし、結果として2位上げたことになる。
トータル-2から出て、前半では1バーディー、1ボギーのイーブン、トータル-2と維持し、後半に入って2バーディーの-2、トータル-4と伸ばし、その間に他の選手が落として行ったので、単独首位でホールアウトして後続の選手を待つことになった。
そしてプレーオフの第2打で池ポチャをしてしまい、結局単独2位に止まった。
内田ことこプレーオフ負け二位となり
内田ことこ二位まで上げて力魅せ
単独3位に入ったのは世界ランキング1071位で黄金世代の山田彩歩(サホ、23歳、157㎝、50㎏)で、最終日2バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの+2、トータル-2と落として2位下がった。
トータル-4から出て、前半では1バーディー、1ダブルボギーの+1、トータル-3と少し落として首位を陥落し、後半に入っても1バーディー、2ボギーの+1、トータル-2と少し落としている。
第16ホールを終えた時点ではトータル-4で首位争いをしていたが、第17、18
ホールと連続してボギーを叩き、トータル-2と落として自滅して行った。
それでも初日の貯金が効いて単独3位に入ったのであるから、十分に好かった!?
山田彩歩終盤落とし二位下がり
山田彩歩三位に入り力魅せ
単独4位に入ったのは世界ランキング474位で何となく気に留まることが多くなっていたプラチナ世代の小倉彩愛(サエ、21歳、160㎝、53㎏)で、最終日2バーディー、1ボギーの-1、トータル-1と少し伸ばして2位上げて来た。
トータルイーブンから出て、前半では2バーディー、1ボギーの-1、トータル-1と少し伸ばし、後半に入ると全てパーで凌ぎ、トータル-1を維持している。
この安定性がこれまでにも見られたようで、レギュラーツアーに3試合出て予選落ちが無く、ステップアップツアーでも4試合に出て予選落ちが無かった。
そしてステップアップツアーでは3試合でベストテンに入り、残りの1試合は15位タイであったから、中々ではないか!?
小倉彩愛少し伸ばして四位入り
小倉彩愛四位に入り強さ魅せ
5位タイに入ったのは世界ランキング466位で今年ステップアップツアーの「かねひで美やらびオープン」で優勝したプラチナ世代の後藤未有(21歳、157㎝、58㎏)、世界ランキング536位でステップアップツアーの今年最終戦、「京都レディースオープン」で優勝した最終プロテストトップ通過の佐久間朱莉(18歳、155㎝)で、トータルイーブンであった。
後藤未有は最終日3バーディー、3ボギーのイーブンと維持し、1位上げて来た。
トータルイーブンから出て、前半では1バーディー、1ボギーのイーブン、トータルイーブンと維持し、後半に入っても2バーディー、2ボギーのイーブン、トータルイーブンと維持している。
後藤未有スコア維持して五位に上げ
後藤未有五位まで上げて強さ魅せ
佐久間朱莉は最終日1バーディー、5ボギーの+4と落として4位下がった。
トータル-4から出て、前半では3ボギーの+3、トータル-1と落とし、後半でも
1バーディー、2ボギーの+1、トータルイーブンと少し落とした。
佐久間朱莉最後は落とし四位下げ
佐久間朱莉五位に止まり強さ魅せ
以下、残りの選手に付いて簡単に書き留めておく。
世界ランキング268位で今年ステップアップツアーの「山陽新聞レディースカップ」で優勝し、レギュラーツアーでもまあまあの活躍を見せている岩井明愛(アキエ、19歳、161㎝、59㎏、ツインズの姉)は最終日+1、トータル+1と少し落とし、1位下がって7位タイとなった。
世界ランキング1397位で狭間世代の薮田梨花(22歳、155㎝、60㎏)は最終日-1、トータル+2と少し伸ばし、5位上げて8位タイに入った。
薮田梨花少し伸ばして八位入り
薮田梨花八位に入り力魅せ
世界ランキング993位の植手桃子(24歳、156㎝、50㎏)は最終日+1、トータル+2と少し伸ばし、1位上げて8位タイに入った。
植手桃子落としながらも上げて魅せ
植手桃子八位に入り力魅せ
世界ランキング733位で黄金世代の工藤優海(22歳、155㎝、55㎏)は最終日+3、トータル+2と落とし、3位下がって8位タイとなった。
世界ランキング227位で学年的には新世紀世代と当たり、ステップアップツアーでは2020年の「ユピテル中国新聞ちゅーピーレディースカップ」および「フンドーキンレディース」、2021年の「ECCレディスゴルフトーナメント」の3試合に優勝して賞金女王に輝いたリ・ハナ(韓国、20歳、156㎝、52㎏)、世界ランキング575位でプラチナ世代の阿部未悠(21歳、155㎏)は最終日+1、トータル+3と少し落とし、1位下がって11位タイとなった。
世界ランキング692位の篠崎愛(マナ、24歳、157㎝、48㎏)は最終日+2、トータル+4と落とし、3位下がって単独13位となった。
世界ランキング434位で今年ステップアップツアーの「ユピテル・静岡新聞SBSレディース」で優勝したフォン・スーミン(中国、26歳、177㎝、63㎏)、世界ランキング500位でプラチナ世代の上野菜々子(21歳、163㎝、57㎏)は最終日+2、トータル+6と落としながらも14位タイを維持した。
フォンスーミン落としながらも順位維持
上野菜々子スコア落として順位維持
世界ランキング464位で今年、姉の明愛より早くステップアップツアーの「カストロールレディース」に優勝した岩井千怜(19歳、162cm、59kg、ツインズの妹)は最終日イーブン、トータル+8と維持し、4位上げて単独16位に入った。
岩井千怜最後維持して上げて魅せ
岩井千怜スコア維持して順位上げ
世界ランキング726位の平井亜実(25歳、156㎝、54㎏)は最終日+2、トータル+9と落としながらも、2位上げて17位タイに入った。
平井亜美落としながらも上げて魅せ
平井亜美落としながらも順位上げ
世界ランキング953位でプラチナ世代の橋添穂(ミノリ、21歳、154㎝、51㎏)は最終日+3、トータル+9と落とし、1位下がって単独19位となった。
プラチナ世代の奥山友梨(21歳、154㎝)は2日目+2、トータル+10と落としながらも、1位上げて単独19位に入った。
奥山友梨落としながらも上げて魅せ
奥山友梨スコア落として順位上げ
世界ランキング1065位でプラチナ世代の浜崎未来(21歳、162㎝、58㎏)、狭間世代の東風花(22歳、164㎝)は最終日+6、トータル+12と大きく落とし、4位下がって20位タイとなった。
そして、世界ランキング1304位でプラチナ世代の松本珠利(21歳、166㎝、60㎏)は最終日+3、トータル+18と落とし、最下位の単独22位のままであった。
以上の22名の内、世界ランキングを付さなかった選手は3名で、それは英語版の最新世界ランキング表に見当たらなかったからであるが、最終プロテストに合格しているだけあって、水曜日に書き留めておいた合格を目指しているマイナビネクストヒロインゴルフツアーの出場者よりは世界ランキングに入っている割合が大分高くなっている。
今年の新人には強い選手が集まっていると言うのは本当のようで、新人戦ではあるが、最後まで攻めるゴルフを魅せて楽しませてくれた。
そして勝利者インタビューで桑木志帆が、「やっちまったでぇ~」などと言っているのが聴こえ、まだまだ子どもであることも再認識させられた次第である。
これからどんな風に成長して行くのか、楽しみに見守りたい。