今週も週明けになると毎週前半に発表されるゴルフの男女世界ランキングにおける日本人選手の動向が気になる。
先週は米国&欧州男子ツアー、欧州男子ツアー、米国男子ツアーで目ぼしいツアーが開催され、それから東京五輪のゴルフ競技女子の部が行われた。
何れにも少人数ながら日本人選手が参加し、予選がある競技では予選を通過して、その後も活躍した選手がいたので、日本人選手の世界ランキングには少し動きがあった。
先ずは男子の方であるが、スコットランドで欧州男子ツアー、「ヒーローオープン」が開催され、旅人ゴルファー、川村昌弘が出場していた。
この頃は好調を維持していたので安心していたら、初日は68位タイと出遅れたが、第2日目には44位タイまで上げて余裕を持って予選を通過し、第3日目には35位タイまで上げ、最終日には16位タイまで上げている。
最終戦への出場権、来シーズンのシード権を獲得する可能性が益々高まって来たので、この後にも注目したい。
川村や次第に上げて強さ魅せ
川村や上位に入りランク上げ
また、米国のテキサス州で米国男子ツアーと欧州男子ツアーが共催する高額賞金大会の世界選手権シリーズ、「WGCーフェデックスセントジュード選手権」が開催され、エースの松山英樹、同学年でこのところ調子を上げて来た木下稜介が出場していた。
松山英樹が東京五輪のゴルフ競技男子の部に出て、メダル争いをした翌週であるから、結構きつい日程であったが、初日は26位タイとまずまずの出だしで、第2日目は30位タイと少し下がったが、第3日目には14位タイまで上げ、最終日は首位タイにまで上げているから流石ではないか!?
プレーオフの結果、残念ながら2位タイとなったが、今週のツアー通常試合最終戦にも出る予定なので、期待が膨らんで来る。
木下稜介は初日は64位タイと出遅れ、第2日目には52位タイまで上げ、第3日には55位タイと少し下がったが、最終日には43位タイまで上げている。
可能性と壁を感じ、海外の試合への意欲が湧いて来ているようなので、今後にも注目して行きたい。
松山や五輪に続くプレーオフ
悔しい思い糧となるかも
木下や壁に阻まれ反省し
海外ツアー意欲膨らみ
それから米国・カルフォルニア州で米国男子ツアーの裏開催的な大会、「バラクーダ選手権」が開催され、小平智が出場していた。
初日は43位タイとまずまずの出だしであったが、第2日目には54位タイまで下がり、第3日目には49位タイまで上げ、最終日には47位タイまで上げている。
ただ、薄いフィールドであった為、世界ランキングはむしろ下がっている。
松山英樹と同じく、今週のツアー通常試合最終戦に出る予定であるが、さて、少しでも上げられるか!?
フィールドが厚くなる分、厳しい戦いになることであろう。
ともかく、チャレンジする限り応援したい。
小平や中位で終わりランク下げ
小平やピンチ何とか出来るのか
最後のチャンス期待するかも
次に女子の方であるが、通常のツアーは無く、東京五輪のゴルフ競技女子の部が行われて、日本代表として黄金世代でエースの畑岡奈紗、谷間世代のダイヤモンドを目指す稲見萌寧、それから日本とフィリピンの国籍を持ち、フィリピン代表として笹生優花が出場していた。
稲見萌寧は初日16位タイとまずまずの出だしで、第2日目には6位タイまで上げ、第3日目には3位タイまで上げ、最終日には2位タイに入り、プレーオフの結果、単独2位となって見事銀メダルに輝いている。
畑岡奈紗は同じく初日16位タイとまずまずの出だしで、第2日目には11位タイまで上げ、第3日目には7位タイまで上げたが、最終日には9位タイと少し下がった。
そして笹生優花は初日47位タイと出遅れていたが、第2日目には34位タイまで上げ、第3日目には20位まで上げ、最終日には9位タイまで上げて、力のあるところを見せている。
稲見萌寧プレーオフ勝ち強さ魅せ
畑岡奈紗重荷を背負い伸び切れず
悔しさ糧に成長期待
笹生優花楽しむことで軽くなり
ぐいぐい伸ばし強さ魅すかも
参考までに男子、女子の日本人選手のそれぞれ20位までに入った選手達を挙げておく。
先ずは男子から日本人選手のトップ20に付いて挙げておく。
順位 変動 氏名 順位 変動 氏名
17位 ↑ 3 松山英樹 193位 ↓ 3 大槻智春
86位 ↓ 2 星野陸也 232位 ↓ 5 宮本勝昌
96位 ↓ 1 金谷拓実 263位 ↓ 8 香妻陣一朗
103位 ↑ 5 木下稜介 273位 ↓ 5 大岩龍一
142位 ↓ 2 今平周吾 279位 ↓ 6 片岡尚之
148位 ー 稲森佑貴 291位 ↓11 比嘉一貴
152位 ↑ 6 川村昌弘 310位 ↓ 6 小平智
177位 ↓ 2 時松隆光 311位 ↓10 池田勇太
184位 ↓ 4 石川遼 326位 ↓14 堀川未来夢
192位 ↓ 3 岩田寛 331位 ↓ 9 谷原秀人
他に下部ツアーは無く、関係しそうな大会も無かったのか、世界ランキングが10以上ではなく5位以上上がった選手も見当たらなかった。
次に女子の日本人選手トップ20に付いて挙げておく。
順位 変動 氏名 順位 変動 氏名
8位 ↑ 2 笹生優花 80位 ↓ 1 西郷真央
11位 ↓ 2 畑岡奈紗 81位 ー 若林舞衣子
24位 ↑ 4 稲見萌寧 85位 ー 高橋彩華
26位 ↓ 1 古江彩佳 90位 ー 勝みなみ
37位 ー 渋野日向子 91位 ー 吉田優利
44位 ー 鈴木愛 97位 ↓ 1 岡山絵里
49位 ー 山下美夢有 98位 ー 原英莉花
58位 ー 小祝さくら 102位 ↑ 2 大里桃子
70位 ↓ 1 西村優菜 108位 ↓ 3 比嘉真美子
74位 ↓ 1 上田桃子 115位 ↓ 3 菊地絵理香
他に女子も下部ツアーが無く、それ以外の世界ランキングに関係しそうなツアーも無かった所為か、5位以上上がった選手を世界ランキング500位まで探してみてもほとんどおらず、堀琴音が6位上がって158位に、岸部桃子が10位上がって357位になっていただけであった。
それから今週開催されるツアーであるが、男子はイングランドで欧州男子ツアー、米国で米国男子ツアー、スコットランドで米国女子ツアー、長野県で国内女子ツアーが予定されており、細かいことはまだ分からないが、多分何れのツアーにも日本人選手が出場するものと思われる。
男子では川村昌弘の最終戦出場権、小平智の来シーズンのシード権等が気になるところである。
女子では来週の米国女子ツアーのメジャー大会の前哨戦として今週のスコットランドでの大会に何人か出るはずで、その分、国内女子ツアーのメンバーが薄くなるが、それでも海外での試合、東京五輪のゴルフ競技女子の部における日本人選手の活躍でも分かるように、全体にレベルアップしているので、国内女子ツアーは十分に楽しめるように思われる。