今週も週明けになると毎週前半に発表されるゴルフの男女世界ランキングにおける日本人選手の動向が気になる。
先週の目ぼしいところでは、国内女子ツアー、国内男子ツアー、欧州女子ツアー、欧州男子ツアー、米国男子ツアーがあり、国内で開催された2つのツアーには当然日本人選手が沢山出場していた。
一方、国外で開催された3つのツアーには残念ながら日本人選手が1人も出場していなかったが、世界ランキングの変動に間接的な影響は与えているものと思われる。
男子ツアーに関することは、今回も男子の世界ランキングの変動が早めに発表されていたので、既にそれも含めて昨日書き留めておいた。
今回は女子ツアーの先週の様子、世界ランキングの変動等に付いて触れておく。
先ず国内女子ツアーであるが、11月4日(木)から滋賀県において「TOTOジャパンクラシック」が4日間の日程で開催された。
元々は国内で唯一開催される米国女子ツアーとして予定されていたが、今年もコロナ禍の所為で、国内女子ツアーとして開催されることになった。
国内男子ツアーと同様に、テレビ、インターネットでライブ中継がまあまああって、のんびりと視聴し、楽しむことが出来た。
また、以下のように盛況であった分、日本人選手の世界ランキングには女子の方もまあまあな動きがあった。
優勝したのはプラチナ世代をリードし、米国女子ツアーのメジャー大会でも強いところを見せた古江彩佳(21歳、153㎝、54㎏)で、国内女子ツアーにおいて今年3勝目、今シーズン6勝目、アマチュア時代の1勝を入れて通算7勝目となる。
初日は黄金世代をリードするひとりで、休まないことから鉄人と呼ばれる小祝さくら(23歳、158㎝、58㎏)が-7と爆発的に伸ばして単独首位に立ち、第2日目も-3、トータル-10と伸ばして単独首位を維持していたが、第2日目には古江彩佳が-5、トータル-9と大きく伸ばして単独2位に迫って来た。
また、稲見萌寧が-5、トータル-6と大きく伸ばして5位タイに迫って来た。
第3日目になると小祝さくらは+1、トータル-9と少し落として単独に下がり、古江彩佳が-4、トータル-13と伸ばして単独首位に立っている。
稲見萌寧は-5、トータル-11と大きく伸ばして2位タイに迫って来た。
そして、最終日には古江彩佳が-3、トータル-16と伸ばし、差を広げて優勝している。
腰痛を薬で抑えながらも、稲見萌寧は-2、トータル-13と伸ばし、3位と3打差を付けて単独2位に入っている。
春以来の国内女子ツアー出場となった世界ランキング6位で新世紀世代をリードする笹生優花(20歳、166㎝、63㎏)は隔離期間の練習不足、経験の浅さ等が響いたのか、22位タイに止まったが、それでも大きくは崩れないのが彼女の強さを表しているようである。
ともかく面白い試合であったし、改めて国内女子ツアーメンバーの層の厚さを感じさせれた。
国内の女子のツアーは層厚く
見応え更に増して来たかも
それから、同じく11月4日(木)からサウジアラビアにおいて欧州女子ツアー、「アラムコ・サウジレディスインターナショナル」が4日間の日程で開催されて、米国女子ツアーのメンバーがまあまあ出ていたようである。
優勝したのはリディア・コ(ニュージーランド)で、新鋭のアタヤ・ティティクル(タイ、18歳)が2位に入っている。
他にもカルロタ・シガンダ(スペイン)、ジョージア・ホール(イングランド)、アンナ・ノードクイスト(スウェーデン)等の米国女子ツアーを主戦場とする猛者が出ていたようで、当然日本人選手の世界ランキングの変動に間接的に関係して来るはずである。
なお、国内では11月2日(火)から京都府において最終プロテストが4日間の日程で行われ、20位タイまでに入った21名の新たなプロが選ばれた。
今朝から茨城県において開催され、悪天候で中止となったツアー外競技で何人かの様子を観ることが出来たが、また楽しみな選手が増えて来たようである。
国内の女子のツアーは新たなる
スター出て来て更に輝き
次に女子の日本人選手トップ20に付いて挙げておく。
順位 変動 氏名 順位 変動 氏名
6位 ー 笹生優花 75位 ↓ 1 勝みなみ
14位 ↑ 5 古江彩佳 83位 ↑ 2 吉田優利
18位 ↑ 3 稲見萌寧 87位 ー 高橋彩華
36位 ↓ 1 渋野日向子 99位 ↑ 4 大里桃子
40位 ー 西村優菜 107位 ↓ 3 若林舞衣子
43位 ↑ 3 西郷真央 114位 ↑ 2 原英莉花
59位 ー 山下美夢有 115位 ↓ 2 岡山絵里
67位 ↑ 1 小祝さくら 118位 ー 菊地絵理香
68位 ↓ 2 鈴木愛 120位 ー 植竹希望
先週は4日間開催の国内女子ツアーがあり、それに出場は無かったにせよ、サウジアラビアで欧州女子ツアーが開催された影響で、まあまあの変化が見られた選手もいたので、以下、800位までの範囲で5位以上上がった選手に付いて簡単に書き留めておく。
落ち着いた優しさ故か、目標にされたり、慕われたりする中堅の青木瀬令奈(28歳)は10位上がって170位に、この頃じわじわと気に留まるようになって来た黄金世代より1学年上の林菜乃子(24歳)は13位上がって233位に、林菜乃子と同学年で、やはり気に留まることが増えた大出瑞月(23歳)は11位上がって341位に、ベテランの藤本麻子(31歳)は8位上がって360位に、新人の仁井優花(19歳)は5位上がって714位になっている。
それから今週の目ぼしい女子ツアーであるが、米国本土に戻っての米国女子ツアー、それに国内女子ツアーが予定されている。
なお、上記の欧州女子ツアーに付いてはあまり報道が無いのもあって、意識して来なかったが、今シーズンは27試合あり、賞金総額も24億円と結構大きなツアーのようである。