12月17日(金)~12月19日(日)に時差-8時間のスイスのエンゲルベルクのラージヒル(K点125m、HS140m)においてスキージャンプ・ワールドカップ男子が開催されており、今日の未明、その個人第2戦(通算で第9戦)が行われ、風が時折強くなり、難しい状況の中、日本のエース、小林陵侑が逆転して見事優勝している。
今シーズンはこれで6戦に出て3勝目、5回目の表彰台で、通算22勝目、39回目の表彰台となった。
勝利数では勿論我が国で1位を更新しており、表彰台でも師匠の葛西紀明に次いで単独2位となった。
総合点では2位を維持し、首位に立つカール・ガイガー(ドイツ)との差を少し縮めた。
陵侑や逆転勝ちし強さ魅せ
陵侑や総合首位で首位迫り
総合点でカール・ガイガーとの差を少し詰めるに留まったのはカール・ガイガーがこの大会で2位に入ったからで、彼も好調を維持しているから、この後のジャンプ週間、そして北京五輪が益々楽しみになって来た!?
ガイガーや何気に二位で強さ魅せ
ガイガーや総合点で二位を維持
今シーズン序盤は小林陵侑にとって中々厳しい状況が続いているが、それでもじわじわと抜きん出た実力を示し始めているから流石ではないか!?
開幕戦のニジニタギル(ロシア)の第1戦では2位に入ったので、北京冬季五輪に合わせて調子が上がって来ていることに喜び、第2戦への期待を膨らませていたら、その予選でスーツの規定違反により失格となり、あっさりと出場出来なくなってしまった。
それでも、2か所目のルカ(フィンランド)では第1戦(通算で第3戦目)で見事優勝し、通算20勝目を挙げている。
ここでまた期待が膨らませ掛けたら、第2戦の前のPCR検査で引っ掛かってしまい、再検査も無く、この後暫らく休むことになってしまった。
そして3か所目のクリンゲンタール(ドイツ)の個人第1戦で復帰して7位に入り、第2戦では優勝して今シーズン2勝目、通算21勝目となったから凄過ぎて、ただただ感心してしまう。
今回、4か所目のエンゲルベルク(スイス)の個人第1戦では好調を維持し、カール・ガイガーに次ぐ2位に入っていたので、今回触れている個人第2戦は大いに期待が膨らんでいたところである。
ただ、風の影響が時折強く出る難しい状況となり、放送ではもしかしたら1本目で終わるのではないか、なんて一時言われていたほどであったが、小林陵侑はものともせず、突出した実力を見せ付けている!?
陵侑や風にも負けず強さ魅せ
陵侑や風と付き合い勝って魅せ
今回の主な選手の成績は以下のようであった。
順位 氏名 1本目(m) 2本目(m) 得点
1 小林陵侑 132.5 136.5 306.0
2 カール・ガイガー(独) 135.0 131.5 293.8
3 マリウス・デンドヴィック(ノルウェー) 133.0 138.5 293.5
4 キリアン・パイアー(スイス) 136.5 132.0 293.1
5 エフゲニー・クリモフ(ロシア) 133.5 131.5 281.1
6 ハルボルエグナー・グランルード(ノルウェー) 122.0 138.5 279.5
7 アンチェ・ラニセク(スロベニア) 125.0 132.0 279.3
14 シュテファン・クラフト(墺) 117.5 133.0 264.8
16 カミル・ストッフ(ポーランド) 125.5 128.5 259.3
21 ロベルト・ヨハンソン(ノルウェー) 115.5 130.5 253.4
22 中村直幹 127.0 125.0 251.6
23 小林潤志郎 128.0 120.5 248.2
なお、他に伊東大貴が予選を通過したが、1本目で37位となり、残念ながら2本目には進めなかった。
また、佐藤幸椰は予選で51位、佐藤慧一は予選で63位となり、残念ながら決勝には進めなかった。
また、ここまでの主な選手の総合ランキングは以下のようになっている。
順位 氏名 総合点
1 ー カール・ガイガー(独) 594
2 ー 小林陵侑 496
3 ↑2 ハルボルエグナー・グランルード(ノルウェー) 361
4 ー アンチェ・ラニセク(スロベニア) 359
5 ↓2 シュテファン・クラフト(墺) 358
6 ↑1 マリウス・デンドヴィック(ノルウェー) 337
7 ↓1 マルクス・アイゼンビヒラー(独) 291
8 ↑1 キリアン・パイアー(スイス) 290
11 ↑1 カミル・ストッフ(ポーランド) 216
12 ↓1 ロベルト・ヨハンソン(ノルウェー) 213
18 ー 中村直幹 136
23 ↓1 佐藤幸椰 100
24 ↑1 小林潤志郎 93
32 ↓1 伊東大貴 44
43 ↓1 佐藤慧一 10
なお、次戦はもう年末年始のジャンプ週間に入り、その個人第1戦は時差-8時間のオーベルストドルフ(ドイツ)で行われるので、楽しみに待ちたい。
また、小林陵侑はユーチューブを使って自ら発信し始めており、身近に感じられる内容なので、テレビにも取り上げられていた。
時間がある時には覘いてみると好いかも知れない。