今週も週明けになると毎週前半に発表されるゴルフの男女世界ランキングにおける日本人選手の動向が気になる。
毎週、男子の世界ランキングの方が大分早く更新されるので、今回も先ずは男子の変動に付いてのみ書き留めておく。
ただし、男子の世界ランキングに付いては週の途中で修正されていることもあり得るので、それが分かった場合には出来る限り修正した分で表記したい。
それはまあともかく、先週の目ぼしい男子ツアーとしては、先ず12月2日(木)の朝から東京都において国内男子ツアーの選ばれし30名によるメジャー大会、「ゴルフ日本シリーズJTカップ」が4日間の日程で開催され、優勝したのは欧州男子ツアー(現DPワールドツアー)への復帰を目指している、まだまだ熱いベテランの谷原秀人(43歳、178㎝、80㎏)であった。
このところ調子を上げており、初日から-2まで伸ばして7位タイの好発進で、第2日目にはトータル-5まで伸ばして3位タイに上げている。
更に、第3日目にはトータル-11まで伸ばして単独首位に付けて来て、最終日は前半少し落とし、一旦首位の座から陥落しながらも、後半抜き返し、結局トータル-12まで伸ばした。
これで今シーズンは2勝目で、通算16勝目となっている。
また、メジャータイトルは5年振りとのことである。
谷原や勢い戻り勝って魅せ
谷原や抜かれて抜いて勝って魅せ
谷原やベテランの味勝って魅せ
その他に気になった選手としては、欧州男子ツアーにも谷原秀人と一緒に参戦していたベテランの宮里優作(41歳、170㎝、70㎏)がトータル-10まで伸ばして単独2位に入り、引き続き元気なところを見せていた。
初日から-4まで伸ばして2位タイに付け、第2日目にはトータル-9まで伸ばして単独首位に立ち、大いに期待させた。
第3日目にはトータル-8に落とし、単独3位に下がったが、最終日には盛り返し、トータル-10まで伸ばして単独2位に入っている。
また、スーパー新人の金谷拓実(23歳、173㎝、75㎏)がトータル-9まで伸ばして単独3位に入っている。
初日は+1と少し落として21位タイとゆっくり出て、第2日目にはトータル-2まで伸ばして13位タイに上げ、逆転賞金王への期待をまだ残していた。
第3日目にはトータル-5まで伸ばして7位タイに上げ、最終日にはトータル-9まで伸ばしたが、残念ながら逆転賞金王の条件である優勝には届かず、単独3位に止まった。
それから、アマチュア世界ランキング1位の中島啓太(21歳、177㎝、75㎏)はトータル-1まで伸ばして15位タイに入り、これは過去にアマチュアとして出場した松山英樹、金谷拓実より勝ったそうな。
初日は-1まで伸ばして9位タイに付け、上位争いまで期待させたが、第2日目にはトータル-1のままで15位タイに下がった。
そして第3日目にはトータルイーブンと少し落とし、18位タイまで下がったが、最終日にはトータル-1と少し伸ばして15位タイに入っているのは流石ではないか!?
国内女子ツアーと比べて色々言われがちな国内男子ツアーではあるが、男子にもこんな風に振り返ってみたくなる選手がぼちぼち出て来たと言うことでホッとさせられる。
国内の男子ツアーも楽しみな
若手選手がぼちぼちと出て
ところで、今シーズンの国内男子ツアーはこれで終わり、女子の場合と同様にこの試合が終わるまで賞金王レースが続いていたが、参考までに最終的な賞金ランキングの気に留まったところを挙げておく。
ただし男子の場合、一定の条件の下に海外メジャーの賞金も加算されている。
順位 名前 賞金総額(円) 勝数
1 チャン・キム(米) 127,599,803 3
2 金谷拓実 119,803,605 2
3 木下稜介 115,001,239 2
4 谷原秀人 111,599,542 2
5 星野陸也 107,341,089 3
6 稲森佑貴 93,271,283 1
7 堀川未来夢 91,677,199 1
8 香妻陣一朗 83,284,384 1
9 今平周吾 81,377,658 1
10 大槻智春 81,375,042 0
11 スコット・ビンセント
(ジンバブエ) 79,989,781 2
12 ショーン・ノリス(南ア) 75,813,047 2
13 比嘉一貴 70,043,096 1
14 浅地洋佑 65,094,311 1
16 岩田寛 59,463,592 1
19 片岡尚之 52,292,225 1
22 池村寛世 45,078,559 1
24 杉山知靖 45,877,089 1
それから、12月3日(金)未明からバハマで米国男子ツアーのツアー外競技、選ばれし20名による「ヒーローワールドチャンレンジ」が開催され、ビクトル・ホブラン(ノルウェー、24歳、178㎝、75㎏)が伸ばし合いを制して逆転優勝している。
初日は-4まで伸ばして7位タイに付け、第2日目にはトータル-7まで伸ばしながらも8位タイに下がっているが、第3日目にはトータル-12と大きく伸ばして3位タイに上げ、最終日にはトータル-18と続けて大きく伸ばし、逆転優勝しているから流石ではないか!?
ホブランや後半二日ぐんぐんと
伸ばし続けて勝ちを得たかも
欧州を制し、米国男子ツアーでもその実力を遺憾なく発揮するかと期待させたのがコリン・モリカワ(米国、24歳、175㎝、77㎏)で、初日はトータル-4まで伸ばして7位タイと好発進であった。
第2日目にはトータル-10と大きく伸ばし、2位タイに付けて来て、第3日目にはトータル-18まで伸ばして遂に単独1位に立ち、この時2位には5打差を付けていたから、てっきりこのまま勝つものと思われた。
しかし、そうは上手く行かないのがゴルフの面白さで、最終日にはトータル-14まで落とし、5位タイとなっている。
また、独自の理論に則って鍛え上げ、プロレスラーのような巨漢に変身している飛ばし屋のブライソン・デシャンボー(米国、28歳、185㎝、107㎏)は初日-3まで伸ばして11位タイと好発進で、第2日目にはトータル-11と爆発的に伸ばして単独首位に立ったが、第3日目にはトータル-10と少し落として単独9位に下がり、最終日にはトータル-8まで落として14位タイとなっている。
どうやら早過ぎる爆発は最後まで持たなかったようである。
その他、全体のランキングには関係して来そうなツアーでは、DPワールドツアー(旧欧州男子ツアー)として予定されていた「南アフリカオープン」はコロナ禍の所為で中止されたが、南アフリカ男子ツアーの単独開催としては行われた。
また、タイではアジアンツアーの「ラグーナ・プーケット選手権」も開催されていた。
参考までに男子日本人選手の内で先ず20位までに入った選手達の変動を挙げておく。
順位 変動 氏名 順位 変動 氏名
18位 ↓ 3 松山英樹 157位 ↑11 堀川未来夢
49位 ↑ 5 金谷拓実 163位 ↓ 5 川村昌弘
75位 ↓ 1 木下稜介 170位 ↑ 1 岩田寛
104位 ↑ 9 星野陸也 171位 ↓ 5 片岡尚之
113位 ↑ 3 稲森佑貴 177位 ↑ 4 比嘉一貴
134位 ↓ 2 香妻陣一朗 192位 ↓ 1 石坂友宏
140位 ↓ 3 今平周吾 196位 ↑13 @中島啓太
143位 ↓ 2 大槻智春 214位 ↓ 2 浅地洋佑
151位 ↓ 2 池田勇太 220位 ↑10 大岩龍一
男子の場合、上記のように選ばれし30名による国内男子ツアーが開催され、また海外で開催された男子ツアーは日本人選手の世界ランキングには直接的な影響はなかったので、何時もに比べて変動が小さかったようである。
以下に600位までの範囲で5位以上上がった選手を挙げておく。
上に書いたベテランの宮里優作は94位上がって232位に、選手会長を務めていた時松隆光(28歳、168㎝、75㎏)は5位上がって229位に、恋人のキャディーと共に調子を上げている池村寛世(トモヨ、26歳、166㎝、72㎏)は33位上げて232位に、このところ気に留まることが多くなっていた中堅の永野竜太郎(33歳、181㎝、85㎏)、同様にこのところ気に留まることが多くなっていた中堅の上井邦裕(39歳、180㎝、78㎏)は11位上がって330位に、レジェンドのベテラン、片山晋呉(48歳、171㎝、70㎏)は22位上がって378位に、安本大祐(34歳、175㎝、55㎏)は5位上がって582位になっている。
既に何回も書いているように、国内男子ツアーの開かれる回数が少ない所為か、今回は動きが小さいと言っても、女子に比べれば相変わらず全体に上下変動が大きいように思われる。
それから今週予定されている男子ツアーであるが、日程表を見ると、今週はコロナ禍の所為でDPワールドツアーの第3戦が中止となり、目ぼしい男子ツアーとしては見当たらない。
ただツアーではないが、国内男子ツアー及びその下部に当たるAbemaTVゴルフツアーの出場権を得る為の予選会の第3ラウンド、サードQTが11日30日(火)~12月3日(金)の4日間に亘り、千葉県、茨城県、岡山県の3カ所に分かれて開催され、最終的に決めるファイナルQTが12月7日(火)~12月10日(金)の4日間に亘り、宮崎県で開催される予定である。