今週も週明けになると毎週前半に発表されるゴルフの男女世界ランキングにおける日本人選手の動向が気になる。
先週開催された目ぼしいゴルフツアーは国内女子ツアー、国内男子ツアー、DPワールドツアー(欧州男子ツアー)で、この3つのツアーには日本人選手が出ており、何れのツアーにおいても注目していた選手は予選通過を果たし、奮闘していた。
また、韓国女子ツアーの新シーズンに入る海外シリーズとして「台湾オープン」が予定され、欧州女子ツアーの最終戦がスペインで開催されて、詳しい情報が分からないので日本人選手が出ていたかどうかも分からないが、世界ランキングの変動には間接的な影響を与えているものと思われる。
男子ツアーに関することは、今回も男子の世界ランキングの変動が早めに発表されていたので、既に先週の様子も含めて昨日書き留めておいた。
今回は女子ツアーの先週の様子、世界ランキングの変動等に付いて触れておく。
先ず、11月25日(木)から宮崎県において「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」が4日間の日程で開催され、これまで好いところまで行きながら初優勝が待たれていた三ヶ島かな(25歳、164㎝、51㎏)が遂に念願のツアー初優勝を遂げた!
初日から-3まで伸ばして5位タイと好発進し、第2日目にはトータル-4と少し伸ばしながらも6位タイに下がったが、第3日にはトータル-9と大きく伸ばして単独1位に立った。
そして、最終日もトータル-11まで伸ばし、首位と4打差を付けて堂々の初優勝を果たしている。
三ヶ島や順調に上げ勝って魅せ
三ヶ島やじっくり基礎を積み上げて
漸く勝利得られたのかも
他に気に留まった選手を挙げておくと、先ずは黄金世代をリードするひとりで、休まないことから鉄人とも言われて来た小祝さくら(23歳、158㎝、58㎏)で、初日はイーブンで16位タイとまずまずの好発進をし、第2日目にはトータル-2まで伸ばして10位タイに上げ、第3日目にはトータル-5まで伸ばして3位タイに上げ、最終日にはトータル-7まで伸ばして単独2位に入っている。
シーズンの途中には疲れが感じられた時もあったが、それでも休まないで出続け、上手く修正して来たから流石ではないか!?
小祝や続けることで修正し
最後も結果魅せられたかも
またプラチナ世代をリードし、賞金女王レースを最後まで戦った古江彩佳(21歳、153㎝、54㎏)は初日-8でいきなり単独首位に立ち、第2日目もトータル-7と少し落としながらも単独首位を維持した。
第3日目にもトータル-6と少し落として単独2位に下がり、最終日はトータル-6のまま伸ばせず、3位タイに下がったが、最後まで期待させてくれたところは流石ではないか!?
古江彩佳最終日まで期待させ
確かな力魅せられたかも
その古江彩佳を抑えて賞金女王に輝いたのは狭間世代を独走し、果報を待つことに慣れた? 稲見萌寧(22歳、166㎝、58㎏)で、初日は+2で25位タイと少し出遅れたが、第2日目にはトータル+2のまま維持して23位タイまで上げ、第3日目にはトータル-1まで伸ばして15位タイに上げ、最終日にはトータルイーブンと少し落としながらも9位タイに入っている。
こうして古江彩佳には優勝するしか賞金女王になる可能性を残さず、プレッシャーを掛けたところが王者の強さではないか!?
稲見萌寧じわじわ上げて古江との
賞金レース勝ち切ったかも
それから、新世紀世代をリードし、初優勝が待たれた西郷真央(20歳、158㎝、57㎏)であるが、初日は-1で12位タイと好発進し、第2日にはトータル-4まで伸ばして6位タイに上げて来た。
そして第3日目にはトータル-5まで伸ばして3位タイに上げたが、最終日にはトータル-2まで落として6位タイに下がっている。
難しい設定、強風等、色々な条件が重なり、経験不足もあったのかも知れないが、それでも1年を通じて観ると流石ではないか!?
西郷真央気付けば上位確保して
常に印象付けられたかも
なお韓国女子ツアーの情報を探せなかったが、スペインで開催された欧州女子ツアー
ではカルロタ・シガンダ(スペイン)がトータル-15まで伸ばして優勝している。
アジア人選手として気に留まったところでは、新鋭のアッタヤ・ティティクル(タイ、18歳)がトータル-8まで伸ばして単独3位に入っている。
彼女の欧州女子ツアーでの活躍は目覚ましく、この試合後、世界ランキングは18位まで上がっているから、若手の日本人選手にとっても侮れない存在となっている。
また、少し年上であるが、気に留まることが多くなったアディティ・アショク(インド、23歳、173㎝、57㎏)もトータル-2まで伸ばして9位タイに入っている。
この試合の結果、世界ランキングが124位まで上がっている。
次に女子の日本人選手トップ20に付いて挙げておく。
順位 変動 氏名 順位 変動 氏名
8位 ー 笹生優花 73位 ↑ 1 勝みなみ
14位 ー 古江彩佳 79位 ↑ 2 高橋彩華
16位 ー 稲見萌寧 84位 ↑ 2 吉田優利
38位 ー 渋野日向子 95位 ー 原英莉花
40位 ー 西郷真央 101位 ↓ 1 大里桃子
42位 ー 西村優菜 112位 ↑ 3 岡山絵里
63位 ↓ 2 山下美夢有 114位 ↓ 3 若林舞衣子
64位 ↑ 4 小祝さくら 119位 ↑33 三ヶ島かな
65位 ↓ 2 鈴木愛 120位 ー 菊地絵理香
先週は国内女子ツアー、および欧州女子ツアーが開催され、予定通りであれば韓国女子ツアーも開催されたはずであるが、日本人選手の変動には男子ほどの大きな変化はなく、以下、600位までの範囲で4位以上上がった選手に付いて簡単に書き留めておく。
何時も通りの5位以上としなかったのは、それでは何時もに比べて少なかったからである。
実力派ベテランのひとりで飛ばし屋の穴井詩(34歳、165㎝、58㎏)は5位上がって160位に、地道にじわじわ成長を見せている中堅の金澤志奈(26歳、164㎝、53㎏)は8位上げて162位に、11月の最終プロテストをトップ通過した高校生の尾関彩美悠(アミユ、18歳、158㎝)は5位上がって482位に、6月の最終プロテストをトップ通過し、ステップアップツアーの最終戦で優勝した佐久間朱莉(18歳、155㎝)は4位上がって528位に、黄金世代の田中瑞希(23歳、151㎝、50㎏)は4位上がって523位になっている。
また、ステップアップツアーでよく気に留まった保坂真由(26歳、162㎝、57㎏)は4位上がって545位に、11月の最終プロテストを通過した高校生の川﨑春花(18歳、158㎝、51㎏)は5位上がって556位に、ステップアップツアーでよく気に留まる中堅の山本景子(28歳、168㎝、68㎏)は4位上がって567位に、6月の最終プロテストを通過したプラチナ世代の阿部未悠(21歳、155㎝)は4位上がって577位に、6月の最終プロテストを通過した大学生プロの桑木志帆(18歳、164㎝、57㎏)は4位上がって580位になっている。
それから今週の予定されている女子ツアーであるが、目ぼしいところでは韓国女子ツアーの新シーズン当初のアジアシリーズ第2戦、ベトナムで12月3日(金)~12月5日(日)に開催予定の「チャンピオンシップ with SBS Golf」がぐらいか!?
このところ触れている欧州女子ツアーに付いてはあまり報道が無いのもあって、それまでは意識して来なかったが、今シーズンは27試合あり、賞金総額も約24億円と結構大きなツアーのようであった。
そして韓国女子ツアーも今シーズンは31試合が予定され、賞金総額が約28億円であったから、同様に結構大きなツアーであったようである。
何れも国内女子ツアーよりは規模が少し小さかったのかも知れないが、侮れない存在ではあった。
ところで、2年に亘った国内女子ツアーの今シーズンも遂に先週で終わったが、参考までに、今シーズンの賞金ランキングの気に留まったところ挙げておく。
順位 名前 賞金総額(円) 勝数
1 稲見萌寧 255,192,049 9
2 古江彩佳 246,743,575 6
3 小祝さくら 200,423,583 5
4 西郷真央 178,997,891 0
5 西村優菜 175,257,855 4
7 勝みなみ 127,986,540 2
8 原英莉花 125,587,582 3
11 高橋彩華 108,848,310 0
12 大里桃子 105,132,686 1
13 山下美夢有 104,563,214 1
15 笹生優花 99,985,742 2
18 三ヶ島かな 89,066,929 1
19 渋野日向子 79,004,375 2
22 吉田優利 75,287,983 2
なお今年、笹生優花の場合は米国女子ツアーで賞金ランキング6位に付けて、ここまでの賞金総額は約1億7000万円を超えており、古江彩佳の場合は米国女子ツアーで賞金総額約3400万円、渋野日向子の場合は米国女子ツアーで賞金総額約1100万円稼いでいる。
国内女子ツアーのように昨年と合わせると、笹生優花の場合約1億8500万円、古江彩佳の場合は変わらず約3400万円、渋野日向子の場合は大分増えて約4600万円となる。
従って、たとえば笹生優花の獲得賞金総額は日米合わせると約2億8500万円となり、稲見萌寧のそれを3000万円ほど超えている。
なんて、昨シーズン、したがって一昨年は全英女子チャンピオンの渋野日向子と賞金女王の鈴木愛の場合でも同じような比較をされがちであったが、元々そんな賞金ランキングはないのであるから、言っても仕方が無く、まあ相変わらず自己満足の世界ではある。