金曜日の朝から茨城県にある「太平洋クラブ 美野里コース(6554ヤード、パー72)」において国内女子ツアー、「TOTOジャパンクラシック」が開催され、その最終日が感動の内に終わった。
本来は米国女子ツアーとしても開催されるはずであったが、新型コロナウイルス感染症の影響で単独開催となっており、予選でのCUTはしなかった。
この試合でも新世紀世代(2001年度生まれ)、プラチナ世代(2000年度生まれ)、谷間世代(1999年度生まれ)、黄金世代(1998年度生まれ)等の若手有望選手、実力派中堅およびベテラン選手、実力派外国人選手等の熱きバトルが期待通り、いやそれ以上に熱く展開された!?
秋の空熱きバトルが展開し
女子ゴルフ熱きバトルが華と咲き
この試合では地上波の録画放送以外にもCSのGAORA SPORTSでまあまあの時間生放送されており、生放送が終わった後もリーダーボードが動いていたので、終盤の熱い展開の模様をそんなに時間的なずれが無く知ることが出来た。
さて、首位を維持したまま、見事優勝したのは世界ランキング33位で実力者の申ジエ(韓国、32歳、155㎝、63㎏)で、最終日1イーグル、4バーディーの-6、トータル-19と大きく伸ばした。
最終日に付いてもう少し詳し目に見ておくと、アウトスタート(第1ホールから)最終組で、トータル-13から出て、前半では第1ホールでいきなりバーディーを決めた後、5ホールをパーで凌ぎ、第7ホールでバーディーを決めて、トータル-15まで伸ばした。
この辺りはゆったりとした動きで、離されていた選手達が少しずつ差を詰め始めていた。
後半に入っても5ホールをパーで凌ぎ、第15ホールで漸くバーディーを決めた。
この直前に後続に追い着かれ、首位タイとなっていたが、一旦単独首位に戻り、また直ぐに追い着かれた。
しかし、ここからが申ジエの真骨頂で、第16ホールをパーで凌いだ後、第17ホールでイーグルを決めて突き放し、第18ホールでバーディーを決めて更に差を広げている。
申ジエやゆっく受けて突き放し
申ジエや余裕で受けて突き放し
単独2位に入ったのは世界ランキング73位で新世紀世代の笹生優花(日本&フィリピン、19歳、166㎝、63㎏)で、最終日9バーディーの-9、トータル-16と爆発的に伸ばし、10位上げて来た。
これは凄い!?
最終日に付いてもう少し詳し目に見ておくと、アウトスタートで最終組の3つ前の組で回り、トータル-7から出て、前半では3ホールをパーで凌いだ後、第4ホールで漸くパーを決め、1ホール空いて第6、7ホールと連続でバーディーを決め、また1ホール空いて第9ホールでもパーを決めたから、トータル-11まで伸ばしている。
後半に入っても勢いは止まらず、第11、12ホールと連続でバーディーを決めて、続く3ホールをパーで凌いだ後、第16~18ホールと3連続バーディーを決めて、その間に首位に追い着き、一旦離され、また追い着いてホールアウトした。
その後出来れば申ジエがそのままでホールアウトし、プレーオフとなることを期待したが、そこは百戦錬磨の申ジエである。
そうは問屋が卸すわけがない!?
大きな刺激としたはずの申ジエが第16ホールでパーとひと呼吸置いた後、一気に突き放しに掛かり、その通りになった。
それでも、フィリピン生まれの先輩で彼女以上に飛ばし屋のビアンカ・パグダナナンの米国女子ツアーにおける活躍を刺激に、ここまで追い縋ったのは流石ではないか!?
ここ暫らく、寒さの所為もあったのか? 振るわなくなっており、心配していたところ、その暗雲を一気に払拭してくれたようである。
この後も益々注目して行きたくなる選手である。
申ジエに迫って魅せた笹生かな
申ジエを本気にさせた笹生かな
なお、YAHOOのスポーツナビではゴルフのデータの更新が遅れがちである為、世界ランキングに付いては他のデータを参照させた貰った。
以下、気になった選手に付いて簡単に書き留めておく。
世界ランキング6位で黄金世代の畑岡奈紗(21歳、158㎝)は最終日-6、トータル-14と大きく伸ばし、4位上げて3位タイに入った。
結果的に申ジエと同じだけ伸ばしていては差を詰められなくて当然であるが、それでも本調子ではない中、この位置まで持って来れるのは流石ではないか!?
畑岡や実力発揮上げて魅せ
畑岡や最終日まで期待させ
世界ランキング17位で昨年賞金女王の鈴木愛(26歳、155㎝)は最終日-7、トータル-13と大きく伸ばし、10位上げて6位タイに入った。
流石実力者で、そろそろ上位争い、更に首位争いを期待させるところまで調子を上げて来たか!?
鈴木愛最後伸ばして期待させ
鈴木愛次に繋がるプレイ魅せ
世界ランキング74位で実力者のイ・ミニョン(韓国、28歳、168㎝、73㎏)は最終日-2、トータル-13と伸ばしながらも、3位下がって6位タイとなった。
世界ランキング254位の木村彩子(25歳、155㎝、50㎏)は最終日-1、トータル-13と少し伸ばしたものの、4位下がって6位タイとなった。
前半では2バーディーで、申ジエに追随していたが、後半1バーディー、2ボギーと振るわず、一気に突き放された。
まあ最終回の前半まで申ジエと好い勝負を出来たと言うことで、それを自信にして、これからの活躍を期待したい。
木村彩子自信を糧にまた期待
世界ランキング98位でプラチナ世代の西村優菜(20歳、150㎝、50㎏)は最終日-4、トータル-12と伸ばしたものの、2位下がって9位タイとなった。
下がったのは周りの奮闘もあるから仕方が無い。
ここ暫らく好調を維持しており、最後に上げることも出来たから、それを自信にまたの活躍を期待したい。
西村や最後も伸ばし期待させ
西村や此れを自信にまた期待
世界ランキング41位で実力者のペ・ソンウ(韓国、16歳、166㎝、59㎏)、世界ランキング191位のベテラン、藤田さいき(34歳、168㎝、65㎏)は最終日-3、トータル-12と伸ばしながらも、5位下がって9位タイとなった。
藤田さいきに付いては、西村優菜と同様に伸ばしているし、初日から十分に楽しませてくれたと言うことで、またの機会に期待したい。
藤田さいき最後も伸ばし期待させ
藤田さいき此れを自信にまた期待
世界ランキング52位で谷間世代の稲見萌寧(21歳、166㎝、58㎏)は最終日-4、トータル-11と伸ばし、12位タイを維持した。
稲見萌寧確り伸ばし順位維持
稲見萌寧巧さを魅せて順位維持
世界ランキング304位で新世紀世代の西郷真央(19歳、158㎝、57㎏)は最終日イーブン、トータル-9と伸ばせず、10位下がって14位タイとなった。
同門の先輩原英莉花、同学年の笹生優花の優勝が刺激になっているそうで、途中まで奮闘し、わくわくさせてくれた。
これを自信に、またの機会の活躍を期待したい。
西郷真央同門刺激奮闘し
世界ランキング91位で黄金世代の原英莉花(21歳、173㎝、58㎏)は最終日-4、トータル-8と伸ばし、10位上げて18位タイに入った。
最終日に上げて上位入りのパターンは強い選手の特徴ではあるが、途中の不機嫌な様子も細かく報道される人気者だけに、微妙な気がする。
ともかく、次の機会の奮闘を期待したい。
原英莉花最後伸ばして繋ぐかな
原英莉花最後伸ばして上位入り
世界ランキング71位で黄金世代の小祝さくら(22歳、158㎝、58㎏)は最終日-2、トータル-8と伸ばしながらも、2位下がって18位タイとなった。
世界ランキング105位で飛ばし屋のベテラン、穴井詩(34歳、165㎝、58㎏)、世界ランキング107位の中堅実力派、岡山絵里(24歳、161㎝、64㎏)は最終日-3、トータル-7と伸ばし、5位上げて23位タイに入った。
穴井詩最後も伸ばし上げて魅せ
穴井詩最後も伸ばし力魅せ
岡山絵里最後も伸ばし上げて魅せ
岡山や最後も伸ばし力魅せ
世界ランキング15位で黄金世代の渋野日向子(21歳、167㎝、62㎏)は最終日-2、トータル-6と伸ばしながらも、2位下がって30位タイとなった。
昨年のように爆発力、後半の強さと言う感じには中々行かないが、それでも伸ばしてはおり、少し調子を戻して来たような気はするので、報道に乗せられずにのんびり見守りたい。
渋野日向子最後も伸ばし期待させ
渋野日向子最後も伸し次期待
世界ランキング42位でプラチナ世代の古江彩佳(20歳、153㎝、54㎏)は最終日-1、トータル-5と少し伸ばしながらも、7位下がって35位タイとなった。
世界ランキング83位で黄金世代の河本結(22歳、163㎝、58㎏)は最終日 -4、トータル-5と伸ばし、21位も上げて35位タイに入った。
河本結最後は意地で上げて魅せ
河本や最後は上げて意地を魅せ
世界ランキング69位のベテラン、上田桃子(34歳、161㎝、54㎏)は最終日+1、トータル-3と少し落とし、22位も下がって50位タイとなった。
世界ランキング92位の比嘉真美子(27歳、161㎝、58㎏)は最終日+1、トータル-2と少し落とし、17位下がって54位タイとなった。
そして世界ランキング86位で黄金世代の勝みなみ(22歳、157㎝、56kg)は最終日+7、トータル-1と大きく落とし、50位も下がって57位タイとなった。
ここまで書いたら、じわじわ寂しさが漂って来て、書斎から出て、廊下の窓から外を観ればすっかり暗くなっている。
あ~あっ、お祭りが終わったようだなあ。フフッ。
すっかりサザエさん症候群になり掛けていたら、まだ欧州男子ツアーの最終日が進行中であるし、今速報を見ると、何と川村昌弘が首位タイに立っていた!
3ホールを終えただけなので、まだまだ分からないが、十分に楽しませてくれている。
それに、米国男子ツアーの最終日はこれからである。
どうやら祭りはまだまだ続きそうだ。