先週の木曜日の20時10分から時差-13時間(今は未だサマータイム中、それ以外では-14時間)の米国ペンシルベニア州にある「アロニミンクGC(6577ヤード、パー70)」において米国女子ツアーのメジャー大会、「KPMG女子PGA選手権」が4日間の日程で開催され、その最終日、すなわち決勝ラウンド最終日が終わった。
日本人選手としては世界ランキング5位で実力No.1の畑岡奈紗、世界ランキング14位でメジャーチャンピオンの渋野日向子、世界ランキング83位で歌姫ゴルファーの河本結と黄金世代からの3名と、世界ランキング150位で実力派中堅の野村敏京が出ており、嬉しいことに全員予選を通過している。
暫らく前まで渋野日向子、河本結については結構心配されたが、この頃は大分慣れて来たようにも感じられる。
また野村敏京はこのところ調子が落ちて来ているように思えるので、また持病の腰痛が出て来たのか!?
ちょっと心配になって来るが、今回は何とか予選通過をしてホッとさせられた。
果たして今週の厚いフィールド、難しい設定に、決勝ラウンド最終日まで通用したのか!?
ゆっくり見て行きたい。
畑岡やトップ争い楽しませ
巻き返し何とか狙う渋野かな
河本や最後の意地を期待して
最後まで踏ん張り続け野村かな
さて、単独首位を維持したまま、ぶっちぎりで優勝したのは世界ランキング7位のキム・セヨン(韓国)で、最終日7バーディーの-7、トータル-14と大きく伸ばしている。
前半では3つのバーディーを決め、後半では連続2回、計4回のバーディーを決めているから、その勢いに追随する選手はいなくなった。
因みに今年はこの試合も入れて(以下同様)6回出場し、予選落ちが無く、ベストテンに4回、ベスト20まで広げると6回全てで入っているから流石の強さである。
キムセヨン流石の強さ勝って魅せ
キムセヨン後にも伸ばしぶっちぎり
単独2位に入ったのは世界ランキング9位のパク・インビ(韓国)で、最終日6バーディーの-5、トータル-9と大きく伸ばし、2位上げて来た。
今年は10回出場して予選落ちが2回、中間CUTが1回あるが、ベストテンにこれで6回も入ったことになる実力者である。
パクインビ実力魅せて二位となり
パクインビ追い上げ魅せて二位となり
3位タイに入ったのは畑岡奈紗、および世界ランキング16位のカルロタ・シガンダ(スペイン)で、トータル-6まで伸ばしている。
畑岡奈紗は最終日1イーグル、4バーディーの-6と伸ばし、7位上げて来た。
最終日に付いてもう少し詳し目に見ておくと、全員アウトスタート(第1ホールから)で、トータル-1から出て、前半ではいきなり第1ホールでイーグルを決めた後、第3ホールでバーディーを決め、暫らくパーで凌いで、第9ホールでまたバーディーを決めて、トータル-5まで伸ばした。
後半に入って暫らくパーで凌いだ後、14、16ホールとバーディーを決めて、結局トータル-7まで伸ばしている。
これは優勝したキム・セヨンに次ぐ凄さである。
言い換えれば、今回のキム・セヨンは爆発力を見せた畑岡奈紗さえ上回ったのであるから、そりゃ勝てるわけがない!?
ともかく、予選ラウンドに続けて着実に上げ、最後には爆発力まで見せるこの安定感と強さ、流石ではないか!?
因みに今年は9回出場して予選落ちが無く、ベストテンに5回、ベスト20まで広げると6回、ベスト30まで広げると7回も入ったことになる。
これはこれからも期待せざるを得ない。
畑岡や最後爆発魅せて上げ
畑岡や最終日まで楽しませ
カルロタ・シガンダは最終日1イーグル、4バーディー、1ボギーの-5と伸ばし、3位上げて来た。
因みに今年は9回出場して予選落ちが無く、ベストテンに2回、ベスト20まで広げると5回、ベスト30まで広げると6回も入っている強さである。
カルロタや最後も伸ばし強さ魅せ
カルロタや最後も上げて強さ魅せ
それから単独5位となったのは世界ランキング75位のアンナ・ノードクイスト(スウェーデン)で、最終日1バーディー、2ボギーの+1、トータル-4と少し落として3位下がった。
今年は11回出場して予選落ちが無く、ベストテンに2回、ベスト20まで広げても変わらず、ベスト30まで広げると4回入ったことになる。
最後には伸ばせず下がるアンナかな
以下、気になった選手に付いて簡単に書き留めておく。
世界ランキング4位のブルック・ヘンダーソン(カナダ)は最終日+2、トータル-3と落とし、4位下がって単独6位となった。
世界ランキング37位のチャーリー・ハル(イングランド)は最終日-1、トータル-1と少し伸ばし、4位上げて7位タイに入った。
チャーリーや最後も上げて強さ魅せ
世界ランキング32位のジェニファー・クプチョ(米国)は最終日+1、トータル-1と少し落とし、1位下がって7位タイとなった。
ここで1人、興味深い選手を追加しておきたくなった。
世界ランキング712位のビアンカ・パクダンカナン(フィリピン、22歳)は最終日+3、トータルイーブンと落とし、4位下がって9位となった。
未だランキングは低いが、笹生優花と共にフィリピン代表としてアジア大会を戦い、団体で優勝して、個人でも銅メダルに輝いた逸材で、米国女子ツアーでも屈指の飛ばし屋だそうな。
参考までに調べてみると、ドライビングディスタンスは初日の291ヤードから、日目が273ヤード、3日目が276ヤード、最終日287ヤードと流石に飛ばしている。
これまで5回出場して予選落ちが無く、ベストテンに1回、ベスト20まで広げても変わらず、ベスト30まで広げると2回入っている。
アジア大会では笹生優花は個人の金メダルだったと言うから、体格的にもそんなに変わらず、同じく飛ばし屋の笹生優花もさぞや刺激を受けていることであろう。
今後に注目したい選手である。
ビアンカや一足先に米に立ち
ビアンカや米では先に期待され
元に戻ると、世界ランキング8位のパク・ソンヒョン(韓国)は最終日+1、トータル+2と少し落とし、1位下がって単独17位となった。
世界ランキング38位のリディア・コ(ニュージーランド)は最終日+1、トータル+3と少し落としながらも、1位上がって18位タイに入った。
世界ランキング10位のアレクシス(レキシー)・トンプソン(米国)は最終日イーブン、トータル+5と維持し、6位上げて30位タイに入った。
トンプソン最後は維持し上げて魅せ
レキシーや最後踏ん張り上げて魅せ
世界ランキング3位のダニエル・カン(米国)は最終日+6、トータル+6と大きく落とし、22位も下がって33位タイとなった。
世界ランキング18位のアリヤ・ジュンタヌガーン(タイ)は最終日+2、トータル+7と落とし、1位下がって37位タイとなった。
世界ランキング26位のエイミー・ヤン(韓国)は最終日+4、トータル+7と落とし、12位下がって37位タイとなった。
そして、河本結は最終日2バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの+3、トータル+9と落し、4位下がって48位タイとなった。
もどかしい結果となったが、チャレンジした結果であるから、仕方が無い。
気を取り直し、また戦ってくれることを期待したい。
河本やまたの機会に期待して
河本や経験としてまた期待
渋野日向子、世界ランキング5位のミンジー・リー(オーストラリア)は最終日イーブン、トータル+11と維持し、15位上げて58位タイに入った。
渋野日向子に付いてもう少し詳しく見ておくと、最終日は3バーディー、3ボギーであった。
前半3バーディー、1ボギーと調子を戻したかと期待させたが、後半は2ボギーと調子を落としている。
ドライビングディスタンスは初日289ヤードから2日目246ヤードに下がり、そして3日目264ヤードと上がって最終日は275ヤードと上がっていた。
ただ、上に挙げたビアンカ・パクダンカナン、それに畑岡奈紗の初日284ヤード、2日目277ヤード、3日目271ヤード、最終日287ヤードと比べても、そこで勝負出来るわけでもない。
それでは何で勝負出来るのか!?
今回は重い課題を背負い、色々考えさせられたようであるが、この経験が何れ生きて来ることを期待したい。
此れからの成長期待渋野かな
経験の活用期待渋野かな
またミンジー・リーは調子が上がらないながら、何とか維持を見せて踏ん張った感じだなあ。フフッ。
ミンジーリー最後は意地(維持)で上げて魅せ
世界ランキング29位のジョージア・ホール(イングランド)は最終日+3、トータル+11と落とし、3位下がって58位タイとなった。
世界ランキング20位のジェシカ・コルダ(米国)は最終日+4、トータル+11と落とし、9位下がって58位タイとなった。
そして野村敏京は最終日2バーディー、8ボギー、2ダブルボギーの+10、トータル+18と大きく落し、18位下がって単独73位となった。
それにしても途中までリーダーボードの情報が錯綜しており、現地のものも欧州男子ほど見易くなかったので、今回も大分修正を要した。
細かいところで違っていればご容赦願いたいが、ともかくキム・セヨンの優勝に拍手、そして日本人選手の奮闘にも拍手を送りたい。
そして、充実した休日にしてくれてありがとう!!