1月31日(金)~2月2日(日)の日程で、時差-8時間のドイツ、オーベルストドルフのジャンプ台(HS137m)においてスキージャンプ女子ワールドカップが開催され、2019/2020シーズンの個人第10戦、11戦が行われた。
第10戦に続いて第11戦もNHKBS1で生放送され、ゆっくり楽しめた。
優勝したのはオーストリアの若手、キアラ・ヘルツルで、これは順当であった。
キアラ・ヘルツルは連勝で、4勝目となった。
2位に入ったのは女王、ノルウェーのマーレン・ルンビで、これも順当であった。
それも第10戦とは違い、僅差であったから、流石マーレン・ルンビと言えるのかも知れない。
ただ、調子を上げて来て、流石マーレン・ルンビと言えそうなジャンプを見せたのに、それでもキアラ・ヘルツルが合計でそれをも上回ったことに、また一つの時間の流れを感じなくもない!?
ともかく見応えがあり、面白い競り合いであった。
それから、スキージャンプでは首位に立っている選手が扉の向こうのお立ち台に立っていられるのであるが、抜かれたら、抜いた選手に場所を譲らなければならない。
その交代の瞬間がまた面白い!?
3位のオーストリアの新鋭、マリタ・クラマーから2位の女王、マーレン・ルンビに交代するとき、2位の女王、マーレン・ルンビから優勝した新女王? キアラ・ヘルツルに交代するとき、何れも無言で軽い会釈を交わすのみ、それぞれに静かな緊張感が漂っていた。
普段はSNS等でもお茶目な顔を見せてくれる彼女等なのに、である。
例えば、キアラ・ヘルツルは同国の先輩、エヴァ・ピンケルニヒとは満面の笑み、それに黄色い声を上げて熱いハグを交わしていた。
それなのに、である。
そのギャップが中々面白かった。
相変わらずオーストリア勢が強かったが、そんな中、高梨沙羅が4位、伊藤有希が7位、丸山希が9位に入って魅せた。
スノージャパン、流石!
この後も楽しみになって来た!?
クラマーをクールに送るルンビかな
ヘルツルやクールにルンビ見送って
ヘルツルややっぱりルンビ上回り
ベストテン三人入るジャパンかな
個人第11戦の主な選手の成績は以下のようであった。
名前 1本目m 得点 2本目m 得点 総合点
1位 キアラ・ヘルツル(墺) 127.5 145.0 129.0 142.6 287.6
2位 マーレン・ルンビ(ノルウェー) 122.5 138,6 131.5 146.7 285.3
3位 マリタ・クラマー(墺) 125.0 131.0 137.0 138.8 269.8
4位 高梨沙羅 125.0 134.3 121.0 126.4 260.7
5位 ユリアネ・ザイファルト(独) 123.0 136.8 114.5 117.7 254.5
7位 伊藤有希 116.5 119.0 127.5 129.1 248.1
8位 ダニエラ・イラシュコシュトルツ(墺) 122.5 134.8 112.0 111.5 246.3
9位 丸山希 125.5 120.3 131.0 125.2 245.5
12位 エマ・クリネツ(スロベニア) 113.5 111.1 124.0 125.9 237.0
13位 エヴァ・ピンケルニヒ(墺) 131.0 122.2 117.5 111.4 233.6
16位 ニカ・クリズナー(スロベニア) 111.0 106.0 121.5 120.6 226.6
19位 カタリナ・アルトハウス(独) 118.5 124.1 109.5 96.1 220.2
34位 勢藤優花 95.5 81.1 81.1
女子の方は予選で40位までが通過でき、本戦の1本目で30位に入ると2本目も飛べて得点が付く。
個人ランキングに関係する得点は1位100点、2位80点、3位60点、4位50点、5位45点、・・・、30位1点と配分されて行き、11試合を終えて以下のようになっている。
名 前 得点
1位 キアラ・ヘルツル(オーヅトリア) 830
2位 マーレン・ルンビ(ノルウェー) 815
4位 高梨沙羅 508
5位 カタリナ・アルトハウス(ドイツ) 432
6位 マリタ・クラマー(オーストリア) 389
7位 ダニエラ・イラシュコ(オーストリア) 374
8位 エマ・クリネツ(スロベニア) 348
10位 ユリアネ・ザイファルト(ドイツ) 307
11位 伊藤有希 298
13位 丸山希 238
21位 勢藤優花 116
32位 岩渕香里 30
42位 小林諭果 3
今回はスノージャパンの2番手、伊藤有希(土屋ホーム、25歳、161㎝)に付いて簡単に書いておく。
世界選手権では2015年のファールン(スウェーデン)のノーマルヒルで銀メダル、2017年のラハティ(フィンランド)のノーマルヒルで銀メダルに輝いている。
ワールドカップでは2013/2014年シーズンに総合3位、2016/2017年シーズンに総合2位となっている。
ワールドカップでは5勝しており、その全てが2016/2017年シーズンに集中している。
そして2017年の世界選手権で銀メダルであるから、このシーズンがピークであったことが分かる。
今後また調子を上げて来ることを期待したい。
またピークあること期待伊藤かな
また調子上昇期待伊藤かな
なお、次の大会は2月7日(金)~9日(日)の日程で時差-8時間のオーストリアにあるヒンチェンバッハのジャンプ台(HS90m)で、個人第12、13戦が予定されている。
ちょっと遅くなるが、楽しみに待ちたい。