先週の木曜日の夜から時差-16時間(サマータイム中。それ以外の時期は-17時間)の米国・オレゴン州にある「コロンビア・エッジウォーター・カントリー・クラブ(6478ヤード、パー72)」において米国女子ツアー、「ポートランド・クラシック」が4日間の日程で開催され、その最終日が熱く終わった。
公式サイトによると賞金総額は150万ドルとなっており、1ドルを約142.9円とすると、約2億1400万円となり、国内女子ツアーに比べると先週はほぼ倍となっていた。
日本人選手としては世界ランキング21位でプラチナ世代を代表し、全英オープンの前哨戦のスコティッシュ・オープンでは米国女子ツアー初優勝を決めたツアールーキーの古江彩佳(22歳、153㎝、54㎏)、世界ランキング34位で黄金世代をリードするひとり、全英女子オープンにおいて2019年に優勝して今年単独3位に入ったツアールーキーの渋野日向子(23歳、167㎝、62㎏)、世界ランキング415位で米国女子ツアーを主戦場とし、昨夏からの長期に亘る体調不良より復帰して3週目の上原彩子(38歳、155㎝)、世界ランキング481位で米国女子ツアー3勝の実績を持ち、リオ五輪では4位に入った野村敏京(29歳、166㎝、60㎏)が出場しており、古江彩佳、渋野日向子、上原彩子が上位で予選通過を果たしている。
全体では前半2日間に亘る予選ラウンド終了時に63位タイまでに入っていた71名の選手が後半2日間に亘って予定されていた決勝ラウンドへと駒を進めることが出来た。
上記の3人に付いて簡単に振り返っておくと、古江彩佳は初日-5と大きく伸ばして3位タイの好発進で、2日目には-8まで伸ばしながらも4位タイに下がっていたが、3日目にはトータル-13まで伸ばして首位タイに立った!
もしかしてルーキーイヤーで2勝目となれば、エースの畑岡奈紗も成し遂げていない結構な記録なのではないか!?
そう考えると益々わくわくして来てならなかった。
古江彩佳首位まで上げて最終日
二勝目なるか期待膨らみ
渋野日向子も初日に-5と大きく伸ばして3位タイの好発進で、2日目にはトータル-6と伸ばしながらも13位タイに下がっての予選通過であったが、3日目には首位と1打差のトータル-12まで伸ばして4位タイに付けて来て、もしかして優勝かと此方もワクワクさせられた。
渋野日向子四位に上げて最終日
優勝するか期待膨らみ
上原彩子は相性の好い大会のようで、初日は-7と爆発的に伸ばして単独首位に立ったが、2日目にはトータル-6と少し落として13位タイに下がり、3日にはトータル-4と落として38位タイまで下がった。
ここまで来たら四の五の言わず、最終日の好プレイに期待したい。
上原や下位に下がって最終日
ただ好プレイ期待するかも
なお、ライブ中継はWOWOWとGOLFTVでたっぷりと放送されていた。
米国の女子のツアーも日本人
四人出場楽しみ多く
さて、単独で首位を維持して見事優勝したのは世界ランキング76位のアンドレア・リー(米国、24歳、174㎝、64㎏)で、最終日8バーディー、2ボギーの-6、トータル-19と大きく伸ばした。
最終日はアウトスタート(第1ホールから)で、トータル-13からスタートし、前半では3バーディー、2ボギーの-1、トータル-14と少し伸ばし、後半に入ってからは加速して5バーディの-5、トータル-19と大きく伸ばして差を付けた。
これで米国女子ツアー初優勝と言うことである。
アンドレア大きく伸ばし勝って魅せ
アンドレアガンガン伸ばし勝って魅せ
アンドレア後半加速強さ魅せ
単独2位に入ったのは世界ランキング413位のダニエラ・ダルケア(エクアドル、27歳、170㎝)で、最終日7バーディー、1ボギーの-6、トータル-18と伸ばして2位上げて来た。
最終日はアウトスタートで、トータル-12からスタートし、前半では4バーディーの-4、トータル-16と伸ばし、後半でも3バーディー、1ボギーの-2、トータル-18と伸ばしているが、勢いが今一歩及ばなかった!?
ダルケアや大きく伸ばし上げて魅せ
ダルケアや一歩及ばず二位となり
ダルケアや二位まで上げて力魅せ
3位タイに入ったのは世界ランキング52位で韓国女子ツアー(KLPGAツアー)で十分実績を持つツアールーキーのアン・ナリン(韓国、26歳、167㎝)、世界ランキング131位のエスター・ヘンセライト(ドイツ、23歳、175㎝)、世界ランキング17位のハナ・グリーン(オーストラリア、25歳、168㎝)、古江彩佳、世界ランキング56位のリリア・ヴ(米国、24歳、165㎝)で、トータル-17まで伸ばしている。
アン・ナリンは最終日1イーグル、6バーディーの-8と爆発的に伸ばして11位上げて来た。
最終日はアウトスタートで、トータル-9からスタートし、前半では1イーグル、4バーディーの-6、トータル-15と大きく伸ばし、後半に入ってからも2バーディーの-2、トータル-17と伸ばしている。
アンナリン爆発魅せて三位入り
アンナリン最後まで上げ三位入り
アンナリン三位に入り強さ魅せ
エスター・ヘンセライトは最終日7バーディー、1ボギーの-6と大きく伸ばして5位上げて来た。
最終日はアウトスタートで、トータル-11からスタートし、前半では4バーディーの-4、トータル-15と伸ばし、後半でも3バーディー、1ボギーの-2、トータル-17と伸ばしている。
ヘンセライト大きく伸ばし三位入り
ヘンセライト最後は上げて三位入り
ヘンセライト三位に入り力魅せ
ハナ・グリーンは最終日6バーディー、1ボギーの-5と大きく伸ばして1位上げて来た。
最終日はアウトスタートでトータル-12からスタートし、前半では2バーディー、1ボギーの-1、トータル-13と少し伸ばし、後半に入ってからは加速して、4バーディーの-4、トータル-17と確り伸ばしている。
ハナグリーン大きく伸ばし三位入り
ハナグリーン最後も上げて三位入り
ハナグリーン三位に入り強さ魅せ
そして、古江彩佳は最終日1イーグル、4バーディー、2ボギーの-4と伸ばしながらも2位下がった。
最終日に付いてもう少し詳しく見ておくと、アウトスタートで、トータル-13からスタートし、前半では4ホールをパーで凌いだ後、第5ホールでバーディーを決め、1つ空いて第7ホールでもバーディーを決めたが、続く第8、9ホールと連続でボギーを叩いたので、結局伸ばせず、トータル-13のまま後半へと繋いでいる。
後半に入ってからいきなり第10ホールでイーグルを決め、続く第11ホールでバーディーを決め、続く4ホールをパーで凌いだ後、第16ホールでもバーディーを決め、残りの2ホールをパーで凌いだので、結局後半では4打伸ばし、トータル-17まで伸ばしてホールアウトした。
前半では大分順位を下げたが、ここまで回復したところが流石ではないか!?
この安定感に次回も期待したい。
古江彩佳伸ばしながらも二位下がり
古江彩佳伸ばし足りずに二位下がり
古江彩佳三位に入り強さ魅せ
古江彩佳三位に入り次期待
リリア・ヴは最終日5バーディー、1ボギーの-4と伸ばしながらも2位下がった。
最終日はアウトスタートでトータル-13からスタートし、前半では2バーディー、1ボギーの-1、トータル-14と少し伸ばし、後半に入ってからは加速して、3バーディーの-3、トータル-17と確り伸ばしている。
リリアヴや伸ばしながらも二位下がり
リリアヴや伸ばし足りずに二位下がり
リリアヴや三位に入り強さ魅せ
面白いことに今回優勝したアンドレア・リー、3位タイに入った古江彩佳、およびリリア・ヴの3人は5月に開催された「バンク・オブ・ホープLPGAマッチプレー」で競り合い、3人共準決勝まで進んでいる。
古江彩佳は決勝まで進んで2位に入ったが、準決勝で敗れたリリア・ヴが3位決定戦を制して3位となり、同じく準決勝で敗れたアンドレア・リーが3位決定戦でも敗れて4位となっており、その後、古江彩佳、アンドレア・リーが米国女子ツアーで初優勝を成し遂げた。
と言うことは、次は2021年に下部のエプソンツアーで3勝して賞金ランキング1位に輝いたリリア・ブか!?
以下、気になった選手に付いて簡単に書き留めておく。
世界ランキング54位のライアン・オトゥール(米国、35歳、170㎝)は最終日-4、トータル-15と伸ばしながらも、1位下がって9位タイとなった。
オトゥールや伸ばしながらも一位下げ
オトゥールや伸ばし足りずに一位下げ
オトゥールや九位に入り強さ魅せ
世界ランキング5位でカナダの妖精と呼ばれているブルック・ヘンダーソン(カナダ、25歳、163㎝)は最終日-5、トータル-14と大きく伸ばし4位上げて10位タイに入った。
ヘンダーソン大きく伸ばし上げて魅せ
ヘンダーソン最後は上げて十位入り
ヘンダーソン十位に入り強さ魅せ
世界ランキング57位のポーラ・レト(南アフリカ、32歳、165㎝)は最終日-2、トータル-14と伸ばしながらも、6位下がって10位タイとなった。
ポーラレト伸ばしながらも六位下げ
ポーラレト伸ばし足りずに六位下げ
ポーラレト十位に入り強さ魅せ
世界ランキング28位のジョージア・ホール(イングランド、26歳、165㎝)は最終日-5、トータル-11と大きく伸ばし、8位上げて15位タイに入った。
最後上げ強さを魅せたホールかな
意地を魅せ最後は上げたホールかな
上位入り強さを魅せたホールかな
世界ランキング18位で予選落ちが無く上位で安定しているツアールーキー、チェ・ヘジン(韓国、23歳、167㎝)は最終日-2、トータル-10と伸ばしながらも、3位下がって19位タイとなった。
それでも、何とか上位に止まったのが流石ではないか!?
チェヘジンや伸ばしながらも三位下げ
チェヘジンや伸ばし足りずに三位下げ
チェヘジンや上位に入り強さ魅せ
世界ランキング43位のカルロタ・シガンダ(スペイン、32歳、173㎝)は最終日イーブン、トータル-10と伸ばせず、9位下がって19位タイとなった。
世界ランキング41位のキム・アリム(韓国、26歳、175㎝)は最終日-4、トータル-9と伸ばし、6位上げて24位タイに入った。
キムアリム確り伸ばし上げて魅せ
キムアリム最後も伸ばし強さ魅せ
キムアリム最後まで上げ強さ魅せ
世界ランキング32位のマリーナ・アレックス(米国、32歳、160㎝)は最終日-3、トータル-9と伸ばしながらも、1位下がって24位タイとなった。
アレックス伸ばしながらも一位下げ
アレックス伸ばし足りずに一位下げ
アレックス連日伸ばし強さ魅せ
そして、渋野日向子は最終日3バーディー、3ボギー、2ダブルボギーの+4、トータル-8と落とし、24位も下がって28位タイとなった。
最終日に付いてもう少し詳しく見ておくと、アウトスタートで、トータル-12からスタートし、前半では第2、3ホールと連続でボギーを叩き、続く3ホールをパーで凌いだ後、第7ホールではバーディーを決めて少し取り返したが、1つ空いて第9ホールでダブルボギーを叩いたので、結局3打落とし、トータル-9として後半へと繋いでいる。
おや、おや、一体どうした!?
なんて言わなくても、渋野日向子にはよくあるパターンではあるなあ。
そして後半に入って、第11ホールでまたダブルボギーを叩いたが、続く2ホールをパーで凌いだ後、第14、15ホールと連続でバーディーを決めて取り返し、1つ空いて第17ホールでボギーを叩いたので、結局後半では更に1打落とし、トータル-8としてホールアウトしている。
渋野日向子チャンス活かせず大分下げ
悔しさ胸に次回に期待
渋野日向子上下大きく振動し
ファンの気持ちを酔わせるのかも
渋野日向子悔しさ糧に精進し
次の機会に期待するかも
世界ランキング2位のネリー・コルダ(米国、24歳、178㎝)は最終日イーブン、トータル-7と伸ばせず、12位下がって31位タイとなった。
世界ランキング50位のユ・ソヨン(韓国、32歳、173㎝)は最終日イーブン、トータル-6と伸ばせず、12位下がって単独35位タイとなった。
そして上原彩子は最終日3バーディー、3ボギーのイーブン、トータル-4と伸ばせず、6位下がって44位タイとなった。
最終日に付いてもう少し詳しく見ておくと、インスタート(第10ホールから)で、トータル-4から出て、前半では2ホールをパーで凌いだ後、第3ホールでボギーを叩き、続く2ホールをパーで凌いだ後、第6ホールでもボギーを叩いたが、空かさず第7ホールでバーディーを決めて取り返し、バウンスバック!
残りの2ホールをパーで凌いだので、結局1打落とし、トータル-3として後半へと繋いでいる。
後半に入ってからも第11ホールでボギーを叩いたが、空かさず第12ホールでバーディーを決めて取り返し、バウンスバック!
続く第13ホールでもバーディーを決め、残りの5ホールをパーで凌いだので、結局後半では1打伸ばし、スタート時点のトータル-4に戻してホールアウトしている。
下りはしたが、何とか耐えて大崩れしなかったのは流石ではないか!?
この後も彼女らしい粘りのプレイに期待したい。
上原やスコア維持する粘り魅せ
次に機会に期待するかも
上原やスコア維持する好プレイ
またの機会に期待するかも
それから、世界ランキング36位で日系の張替美那(米国、32歳、163㎝)は最終日+5、トータル-2と大きく落とし、33位も下がって52位タイとなった。
先週全体を通して見ても、私にとってはやはり女子のゴルフツアーが面白く、それ以外は米国男子ツアーに何とか食らい付いている松山英樹が気に掛かったぐらいであった。
今後も、松山英樹以外にも男子ツアーでの目を惹く活躍に期待したいところである。